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- 資産形成と万一に場合に備えて 知っておきたい公的な制度

2016年 第6回 老後に備えて知っておきたい 公的な介護制度
恩田 雅之  ⇒プロフィール

寿命には「健康寿命」と「平均寿命」の2つの寿命があります。 健康寿命は、厚生労働省「健康日本21(第2次)分析評価事業」の平成25年のデータによりますと、男性が71.19歳、女性が74.21歳です。 平均寿命も厚生労働省「平成25年簡易生命表」のデータによりますと男性80.21歳、女性86.61歳です。平均寿命と健康寿命の差が男性9.02年、女性12.40年あり、介護が必要になる可能性がある年数になります。 今回のコラムでは、公的な介護制度の仕組みとサービスの利用方法についてみていきます。

はじめに

公的な介護保険制度(以下:介護保険)は、2000年度にスタートし、3年ごとに見直しを行い、現在は第6期(2015~2017年度)になります。

第5期(2012~2014年)から高齢者が住み慣れた地域で自立した生活を営める方向で制度改正を行っています。制度改正の中心となるのが「地域包括ケアシステム」です。

以下、地域ケアシステムの狙い、介護保険制度の仕組み、サービスの利用方法についてみていきます。

 

地域包括ケアシステムとは

地域包括ケアシステムとは、高齢者が重度な要介護状態になっても住み慣れた地域で生活できるように、住まい・医療・介護・予防・生活支援をトータルで提供することを目的としたシステムです。したがって、在宅介護を中心に考えたケアシステムになります。

サービスを提供する主体は、市町村や都道府県となりますが、厚生労働省の資料では、地域包括ケアシステムの単位を「おおむね30分以内に必要なサービスが提供される日常生活圏域を想定」としていますので、主に市町村が主体となる制度と思われます。

また、団塊の世代が75歳以上になる2025年をこのシステム構築の目途として挙げています。

 

介護保険制度の仕組み

介護保険を利用できる対象者は、40歳以上の方です。年齢により第1号被保険者(65歳以上)、第2号被保険者(40~64歳)に分かれます。第1号被保険者は、原因を問わず要介護状態になったら、介護サービスを利用できます。第2号被保険者は「初老期のおける認知症」、「自宅等で療養中の末期がん」など特定の疾病(16種類)が原因で要介護状態になった場合にサービスを利用することができます。

介護保険料は、40歳以上の人が負担し、介護給付費の半分を保険料で負担し、残りの半分は公費で負担をしています。

 

要介護度は、要支援1、2と要介護1~5の7段階に区分され、数字が大きいほど、重度の要介護状態になります。

要介護度に応じて利用できる支給限度額(月額)が設定されています。支給限度額のうち1割(第1号被保険者で所得が一定以上の場合2割)が自己負担額になります。支給限度額を超えたサービスの利用も可能ですが、超えた部分については、全額自己負担となります。

 

また、所得に応じて1割負担(第1号被保険者で所得が一定以上の場合2割)のひと月の合計額が一定の限度額を超えた場合は、申請により払い戻しを受けられる「高額介護サービス費」や1年間の医療保険と介護保険の自己負担額を合計した金額が一定の限度額を超えた場合は「高額医療合算介護サービス費」があり、申請により介護保険にかかる部分については、払い戻しを受けられる制度もあります。

 

介護サービスの利用方法について

介護が必要になった場合、最初の窓口は「地域包括支援センター」になります。

地域包括支援センターは、保健師や社会福祉士、主任ケアマネジャーなど専門のスタッフが所属し、高齢者の相談に対応するセンターです。

 

実際の介護サービス申請は、各市町村(東京23区は区が窓口)の介護保険窓口で行います。

申請後、要介護認定のための調査員による自宅への訪問調査、主治医の意見書、コンピュータによる一次判定、専門家による二次判定が行われ、判定結果に基づき要介護度が認定されます。

判定結果は、申請から30日以内に通知されます。通知内容に不服の場合は申し立てを行うこともできます。

 

認定後、要介護に応じたケアプランをケアマネジャーに作成してもらい、介護サービスを利用することになります。実際に介護サービスの利用にあたっては、サービス提供業者との個別契約が必要です。契約前に、サービス内容や利用料金などについて、契約書や重要事項説明書でしっかり確認を行いましょう。

 

要介護認定には有効期間(6ヵ月または12ヵ月)があり、期間終了前に更新の申請を行います。また、介護の必要度が変わった場合には、随時、認定の変更申請できます。

 

まとめ

介護保険制度は、3年ごとに見直しが行われる制度です。制度の見直し時期が近付いたら、厚生労働省のホームページなどから見直し内容の確認を行いましょう。

以上、地域ケアシステムの狙い、介護保険制度に仕組み、サービスの利用方法についてみてきました。

 

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