【2006年 第4回】教育ローン 教育ローンを借りた方が有利なこともある 教育
平田 浩章(ヒラタ ヒロアキ)
「別に教育ローンを借りなくても、子供の教育費は家計の収入で払っていける」「そもそもローンはキライ」など、教育ローンに対する考え方は人それぞれです。
ローンは2種類
私はローンには2種類あると考えています。
一つは「名前のあるローン」です、つまり教育ローン・住宅ローン・自動車ローンなどです。
もう一つは「名前のないローン」です、旅行やショッピング・ギャンブルなどに使えるものです。
一般的に銀行などではフリーローンやパーソナルローンなどと言われるものです。
または消費者金融でも借りることができます。
前者は低い金利(1%台から)で借りることができ、後者は金利が高い(10%前後~29.2%)ということになります。
教育費と老後のための貯え
子どもの大学進学を控えるパパとママはとりあえず入学金や教育費は払っていけそうだし、足りなくなったら預貯金でまかないながら、なんとかやりくりしていこうとお考えになるかもしれません。
一方で日々の生活費と住宅ローンの支払いもこなしていくことになりますが、忘れてならないのが「老後のための蓄え」です。
現在40歳前後の方なら年金の受給は65歳まで待たないといけませんから、定年から年金開始までの収入のない空白の5年間で、生活費が30万円/月としたら30万円×12ヶ月×5年間=1,800万円の蓄えが減少することとなり、その後も現役時代の給料の半分以下の年金しか受給できませんから家計の収支は赤字が継続することとなります。
もし預貯金や退職金などの蓄えが底を尽きたら、どこからか借りてこなくてはなりません。
こうなると借りることができるのは金利の低い教育ローンや住宅ローンではなく、金利の高い「名前のないローン」になります。
赤字は解消しませんから返すアテのないローンになります。
最悪の場合には家や土地を手放さざるを得ない状況もあり得ます。
後悔することがないように・・・
人生を振り返って、「あの頃、低い金利の教育ローンを借りて、手元に残ったお金はしっかり自分達の老後資金として資産運用などを活用して準備しておけばよかった・・・」と後悔するようなことがないようにしたいですね。
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