【2012年 第3回 お金の使い方】高校生のためのパーソナルファイナンス入門
長谷 剛史(ハセ タケシ)⇒プロフィール
前回は「お金の働き」というタイトルで、お金の役割・暮らしとお金の関係をお伝えしました。今回は、賢いお金の使い方について一緒に勉強しましょう。
買いたいものリスト
今、何か買いたいものはありますか?まずは、買いたいものリストを作成してみましょう!ちなみに私はいっぱいありますよ(笑)
おそらく買いたいものリストには、スマホ・洋服・旅行・美味しいご飯など色々書かれていると思いますが全て買うことはできますか?打ち出の小づちがあってお金がジャンジャン出てくればいいですが、そのようなことはないですよね。そう、お金には限りがあります。
だから、お金の使い方・考え方を知らないと、後で「買わなければ良かった」・「行かなければ良かった」と後悔してしまうことになってしまいます。買う前にしっかり検討しておけば、後悔することも少なくなりますよね。
本当に必要なものなのか?欲しいものなのか?と考えてみるようにしましょう。学校生活で欠かせないもの・衣食住にかかわるものは、必要なものになります。一方、ブランド品の時計を身につける必要はないですし、毎日、高級すしを食べる必要はないですよね。こういうものが欲しいものになります。
選択肢があるのか見てみましょう
具体的に、スマホを買いたいと思ったときにどのような選択肢があるのか見てみましょう。
① 最新機種をすぐに買う
② 少し前の機種を買う
③ おこずかいを貯めてから買う
④ 我慢して買わない
それぞれにメリット・デメリットがあります。例えば、最新機種をすぐに買えば、友達に自慢できるでしょうし、古い機種にはない機能を使うことができるメリットがあります。逆に、買うことにより今まで貯めたお金がなくなり、他のものが買えなくなるというデメリットもあります。
本当に必要なものなのか?欲しいものなのか?買うことによるメリット・デメリットも考えた上で最終的に決めるようにしましょう。そうすれば、後悔することが減ると思います。
次に、じっくり検討した結果、どうしても必要なもの・欲しいものがあったとして、それを買うお金がなかったら皆さんはどうしますか?こちらもどのような選択肢があるのか具体的に見てみましょう。
① あきらめる
② 少し値段の安いものにする
③ 友達にお金を借りて買う
④ 親にお金を借りて買う
ここで皆さんに注意点をお伝えします。「借りる」という選択肢ですが、これはいずれ借りたお金を返さなければいけないという意味があります。借りたお金を返せなくなって自殺してしまう大人もいますので、「借りる」という選択肢は慎重に考えるようにしてください。
急がないのであればお金を貯めてから買うほうが、周りに迷惑もかけないですし皆さん自身も精神的に楽ではないでしょうか?日頃から欲しいものができたときのためにお金を貯めておくようにしましょう。
ここまでは、お金を自分のために使うことをお伝えしてきました。今度は、自分のために使う以外に、人のため・世の中のために使うということも考えて欲しいです。
昨年、東日本大震災が起こって、東北の太平洋側は想像を超える被害に見舞われました。家族を亡くした方、衣食住で困っている方が大勢います。人のためにお金を使う=寄付するというお金の使い方は、世の中のために使うということになると思います。
今回は、お金の使い方・考え方をお伝えしてきましたが、色々と経験することによってお金の大切さ・お金の価値を考えることができるようになるでしょう。
次回は、働き方・職業の選び方を含めた「お金を稼ぐ方法」を見ていきますので、楽しみにお待ちくださいね。
○ 今月のお金に関することわざ
「悪銭身につかず」⇒ 苦労して働いて手に入れたお金でなければ、散財してしまい手元に残らないこと。
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