【2012年 第8回 カードのメリット・デメリット】高校生のためのパーソナルファイナンス入門
長谷 剛史(ハセ タケシ)⇒プロフィール
前回は「お金を借りる」というタイトルで、なぜお金を借りることができるのかや、利息についてお伝えしました。今回は、「カードのメリット・デメリット」について一緒に勉強しましょう。
カードのメリット・デメリット
キャッシュレス時代と言われて久しいですが、カードがなくてはならないものになってきています。もしかすると、皆さんの財布の中にも数枚のカードが入れられているかもしれません。
カードには色んな種類がありますが大きく分けると、①クレジットカード②キャッシュカード③プリペイドカード④その他のカードになります。
クレジットカードは、クレジット会社がカードを持ちたい人の信用を審査した上で発行されて、このカードを提示するとお金がなくても買い物や食事をすることができるものです。代金は後日、預貯金の口座から引き落としされる後払いでの支払いになります。
キャッシュカードは、銀行や郵便局が発行するもので、お金の出し入れや振込に使うことができます。さらに、キャッシュカードでそのまま預貯金残高の範囲内で支払うことができるデビットカードもあります。
プリペイドカードは、乗車券など先に一定の金額を支払って購入し、その金額の範囲内でサービスやショッピングを行ことができる前払い制のカードになります。その他のカードには、スーパー等で発行している買い物をするとポイントが貯まり、そのポイントを景品に代えたり・新たに買い物ができたりするポイントカードがありますね。
これらのカードの中で注意を要するのは、クレジットカードです。なぜなら、大人になると数枚クレジットカードを持つ人は多いですが、使い方を間違って大きな失敗をしてしまうケースが決して少なくないからです。間違える前に、クレジットカードのメリット・デメリットを見てみましょう。
【メリット】 ① 現金を持ち歩く必要がない
② 現金を預貯金の口座から引き出す手間が省ける
③ 後払いなので1~2か月支払いが猶予される
④ ポイントが貯まったり各種の優待が受けられたりする
【デメリット】① 気持ちが大きくなり使いすぎになりやすい
② 盗難にあうと他人に使われてしまう危険性がある
③ 年会費や手数料がかかる場合が多い
④ 支払い方法によっては、返済し続けないといけないケースがある
④を具体的に言うと、最近、若者をターゲットにして「リボ払い」をススメてくるケースが多いです。「リボ払い」とは、「分割払い」の一種ですが、商品の金額を分割で支払っていくのではなく、限度額内ならいくら買い物をしても、月々の支払いは一定という支払い方法です。
例えば、いくら買い物をしても毎月5,000円(仮の金額)の支払いを上限にしておけば、毎月の支払いは5,000円で済みます。しかし、リボ払いの手数料率は15%前後ですので、これが残高に対してかかってくるんですね。1年間カード残債60万円を続ければ、年利15%として60万円×15% =9万円余分にお金を支払うことになります。
つまり、通常の分割払いは期限がある支払い方法ですが「リボ払い」は無期限の支払い方法になってしまう危険があります。「リボ払い」は出来れば避けたい支払い方法です。
上記のようなメリット・デメリットがありますので、しっかり頭の中に入れて使い方を誤らないようにしましょう!
次回は、「税金は社会参加のための会費」を見ていきますので、楽しみにお待ちください。
○ 今月のお金に関することわざ
「安物買いの銭失い」⇒ 値段だけを見て買物をすると結局は損をする。
この記事へのコメントはありません。