【2012年 第11回 女おひとり様、”非健康期間”をどう過ごす?】おひとりさまの保険年金
マイアドバイザー®事務局 株式会社優益FPオフィス
結婚してもしていなくても、いつかは誰しもおひとり様
2012年6月、厚生労働省から公表された「健康寿命」という、介護を受けたりせず、自立して健康にできるという年齢から考えると、
女性は73.62歳(ちなみに、平均寿命は86.3歳)までは、健康で過ごせるはず。
では、その後は?ということで、この約13年間の過ごし方について考えてみましょう。
いつまでも健康でいたい思いがあるのは当然ですが、そうもいかないのが現実です。
そこで、安心の老後は、「健康な時」と「健康でなくなった時」にするべきことをしっかりやっておくことで、得られるのではないでしょうか。
女性のおひとり様は、誰の世話もする必要が無くなると旅行をしたり、友人と食事に行ったり、スポーツジムに行ったりと、毎日を謳歌している方が多いものです。
この元気な時に是非しておいていただきたいのが、「健康でなくなるとき」に備えるという考え方です。
デイサービスや小規模多機能施設、ショートスティなど、自分が納得のいく「頼れる場所」を見つけておくことも、そうでしょうし、「終のすみか」を探しておくこと、遺言書や延命治療の有無、財産の相続関係など、判断能力が衰えた時に備えて、「書き残す」ことも該当するでしょう。
先月、私は、社労士や行政書士の街頭無料相談、FP相談など、色々な相談ごとに立ち会ったのですが、相談者で、やはり、多かったのは、「なんとかしなきゃと思ってはいるんだけれど、まだできていない」という状況です。
実際にあった話です。
息子さんと同居していたある女の方は、足が不自由になり、家族だけでは排泄、トイレなどの対応が困難となったため、急きょ、有料老人ホームに入居することとなりました。
条件は、息子さんの自宅に近く、息子さんが通いやすいことと、入居一時金が払える金額ということ。
この施設はこの条件は満たしていたのですが、80代という遅い年齢での入居だったため、比較的早くから入居していた70代の方と人間関係がうまくいかず、見舞いに来てくれる息子さんによく愚痴を言っていたようです。
大人でも子供でも、急には人間関係が作れないのは同じなのです。
こんな風に、他人任せにしていると、不満はあっても、一旦入居してしまうと、引っ越しその他移動が自分でできる状態とは限りません。
出来れば元気なうちに、いろんな選択肢を検討してみてください。
次に、「健康でなくなった時」にどうするかですが、前段までの対策が取ってあれば、かなり楽になるはずです。
あとは、いろんなことが面倒になったなと感じる時点で、自分の代わりになる「代理人」を定めておくといいでしょう。
一人暮らしであれば、近所の方など緊急連絡先、薬の飲みあわせにすぐ答えられる主治医、お金の管理を任せられる、社会福祉協議会や任意後見人など、自分でできると思っていても「できなくなる」ことを考えて、すぐに頼める、なんでもしてもらえるという関係づくりをしておきたいものです。
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