必要な保険見極めたい【2009年 第 1 回】

【 2009年 第 1 回 】必要な保険見極めたい 相談コラム

宮崎 洋子(ミヤザキ ヨウコ)⇒プロフィール

 

 

 

  • 相談者
    いちご大福さん
  • 家族構成
    夫(42)会社員、いちご大福さん(37)、
    長男(10)、長女(8)
  • 相談内容
    夫の会社にはボーナスがありません。昇給もここ数年ない状態。
    このため〝ボーナス〟分を確保するため毎月2万円を貯金。長男の学資保険が100万円しかないので別に毎月1万5千円を積み立てています。
    それ以外はなかなか貯金できません。将来は子どもたちを大学に進学させようと考えていますが、本格的に教育費の負担が重くなる前に、少しでも住宅ローンの支払いを軽くしたいと思っています。
    その原資として保険を見直したいと思っています。わが家にとって必要な保険と解約していい保険の見極めを教えてください。
    地震保険の加入も迷っています。
  • 収支表

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 生命保険加入状況
 
・定期保険特約付終身保険   年払い 256,972円
 死亡保障 3500万円ほか
・共済保険          月払い   2,700円
 死亡保障  300万円ほか
・A社             月払い  2,310円
 ガン保障  150万円ほか

 
・郵便局60歳払済終身保険  月払い  14,686円
 死亡保障  350万円ほか
・共済保険          月払い  2,000円
 死亡保障  100万円ほか

 長男
・学資保険              全納済み
 保険金額  100万円

 長女
・育英年金付学資保険     年払い 186,749円
 保険金額  350万円

 ほか
・傷害保険合計・自動車保険あり

回答
住宅ローンを抱えながら、月々3万5000円の積立は立派だと思います。

しかし、年間収支に引きなおすと家計は赤字!
食費の見直しも必要ですし、生命保険料も多いですね。

夫に万が一のことがあった場合、加入する保険を「一時金として必要な金額」と「毎月必要な収入保障金額」とに分けて考えましょう。

いちご大福さん一家を試算すると、一時金では合計2300万円(終身保険300万円、定期保険2000万円=あるいは逓減定期保険も検討)収入保障保険は、月額10万円程度が必要です。

その前提をご説明しますと、夫に万が一のことがあった場合は、『団体信用生命保険』の適用でその後の住宅ローンは返済不要。
同時に学資保険の保険料も免除されます。大学4年間の費用は下宿代など生活費込みで1人分約1000万円。学資保険の不足分と、別に妻の「悲しみ代」として、500万円を上乗せします。

さらに、現在の生活を維持したと仮定して、遺族に支給される公的年金との差額を元に算出しました。

この保険金額を確保することを目的として現在加入している保険内容を見直してみると、現在加入中の保険のうち、入院などは、掛け捨ての安価な商品を選択。家族特約など重複している保障は解約するなどで、保険料は1万円程度安くなると思われます。

住宅ローンを利用している場合、建物の火災保険は金融機関の指定で強制加入しており、自ら用意するのは家財道具の補償のみでOK。
地震保険の検討とともに見直しをお勧めします。

このコラムは、熊本日日新聞(2004年4月~2005年3月)に掲載された「家計CHECK」を加筆修正したモノです。

  • コメント: 0

関連記事

  1. 子育て世代の生命保険入門【2012年 第11回】

  2. 最新ボーナス事情【2012年 第7回】

  3. ネットショッピング② ネットショッピングの落とし穴【2010年 第 7 回】

  4. ハワイでの食事の楽しみ【2009年 第 9 回】

  5. 相続・贈与のエトセトラ⑧~生命保険金に相続税はかかる?~【2011年 第8回】

  6. 嶋田雅嗣 の 生命保険業界概観 第1回 生命保険の創成期 後編 日本の生命保険(戦前) 【2024年1月】

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。