【 2009年 第 5 回】 セカンドライフのための資産運用② 預金と債券 スポットコラム
羽田野 博子(ハダノ ヒロコ)⇒プロフィール
元本保証のある預金
金融商品の中でも元本保証である預金と比較的リスクの少ない債券について考えて見ましょう。
最近では金融機関によって預貯金の金利に差が出てきています。
特に店舗を構えないネット銀行の金利は一般的な銀行よりも高いようです。
インターネットに抵抗のない方の場合は利用してみるといいでしょう。
また普通より金利の高いキャンペーン商品もよく見かけるようになりましたが、その場合は注意が必要です。
表示されているのは1年間の金利ですが実際には3ヶ月定期という場合もあります。
3ヶ月定期の場合は満期時に受け取る利息は表示されている年利の4分の1です。
また外貨預金や投資信託とセットで預けると高い金利が付く預金がありますが、同時に購入する外貨預金や投資信託は購入時に手数料がかかることを知っておきましょう。
その他にも1年目2年目3年目と、だんだんに金利が高くなる仕組み預金と言われるものも出てきました。
この商品は原則中途解約が出来ませんし、市場金利の動向しだいでは不利になることもあります。
目先の金利だけで飛びつかず仕組みをしっかりと理解することが大切です。
比較的リスクの少ない債券
次に比較的リスクの少ない債券を見てみましょう。
債券とは借用証書のようなものです。満期になると元本が戻り、その間一定の利息を受け取ることが出来ます。
その代表的なものに個人向け国債があります。
1万円から購入でき、元本と利息は政府が保証していて利率には最低保障があります。
個人向け国債には変動金利の10年ものと固定金利の5年ものがあります。
10年ものは半年ごとに受け取る利息も違ってきますので、今後金利が上昇する場合は有利となります。
反対に5年ものは固定金利ですので受け取る利息は5年間一定です。
10年ものよりも高めの金利で発行されますので、今後5年間、あまり金利が上がらなければこちらが有利となります。
ただし10年物は1年間、5年物で2年間は解約できません。
その後は解約可能となりますが、10年ものは直近で受け取った2回分の利息、5年物の場合は4回分の利息分が手数料として差し引かれます。
短期での解約はあまり有利とはいえませんので少なくとも4~5年以上は使わないお金で考えましょう。
次回は投資信託です。
このコラムは共同通信社の加盟新聞社の特集として2007年に連載されたものを加筆修正したものです。
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