【2013年 第8回 株価の里帰り】投資の格言から学ぶ 株式投資
松山 智彦⇒プロフィール
お盆が過ぎましたがみなさんは里帰りしましたか?実は株価も里帰りするようです。
買い損ねたら待てばいい
みなさんは株価チャートを見たことありますか?
このURLはゴールデンチャート社が公開しているチャート(無料版)です。
http://www.opticast.co.jp/cgi-bin/tm/chart.cgi
「月足」と「表示期間」の「1」を選ぶと1990年末から現在(2013年8月)までの日経平均のチャートを見ることができます。
※現在を2013年8月にしているため、閲覧時期が異なればスタート時期も異なります
このチャートを見ますと、下落と上昇をくり返しているのが分かります。しかし、上昇・下落する期間の長さや高低差、トレンドの切り替わるタイミングについて、このチャート上では規則性を見つける事ができません。これらはその時々の経済状況がイベントなどの影響を受けるようです。最近では2012年の11月中旬から2013年5月まで上昇を続け、それ以降はすこし足踏みしています。2012年11月のイベントといえば、政権交代を予兆させる発言が国会であった時期です。
因みに、1990年末といえば、日経平均株価が史上最高値を付けた1989年12月から1年後です。あの頃が懐かしい(笑)。
例えば、ヒット商品があれば株価が上昇しますが、いつまでもその表品にたよってばかりはいられません。世の中のトレンドは常に変化しているので、その変化に乗り遅れてしまうと商品が売れなくなり、たちまち株価が下落します。
ただ、上場している企業の殆どは、資産面でも資金面でもある程度の余力を持っています。たとえ業績が低迷し、株価に影響が出ていても、その余力で商品開発の出遅れ分を取り戻し、数年後には復活しているケースが多いです。
例えば、現在業績が過去最高に低迷しているパナソニックですが、財務諸表的には、そろそろ低迷期を脱出しそうな予感があります。2012年度は大赤字だったが、実は売上高はそんなに悪くなく、経常利益も黒字だったのです。つまり本業では、そんなに悪くないという事です。株価にも現れつつあります。
この格言で言いたいことは、株価が自分の投資予算よりも上昇し、買いそびれたからといって、あわてて無理してその銘柄を追っかけず、買えるタイミングを待てばいつか戻ってくる事を示唆しています。
ここで無理すると、いわゆる「高値掴み」といって、利益の幅を縮小させるばかりか、売るタイミングを逃して損をする可能性が高くなります。
だからといって売り時を誤るな
持っている株式を売りそこなった…。株価が里帰りをするなら復活するのを待とう!
という事はさすがにやってはいけません。
買いそびれの場合には、待っている間に短期の安全性の高い商品などで寝かしておけば、資金が目減りすることもありません。ひょっとして、違うもっといい銘柄に出会えるかもしれません。
でも保有している下落中の銘柄は、資金を寝かして得られる少額の利益確保も、別のいい銘柄を発見したときの購入も困難です。それだけではなく、保有する銘柄そのものがなくなるなんて危険もあります。
保有銘柄の里帰りを待つよりは、一定割合で下落したら損切りする事をオススメします。
銘柄選びのポイント
買いそびれだけを里帰りするのを待つ。
痺れを切らしたら、別の銘柄をさがす。
もう、これだけです。
保有している銘柄の里帰りは、期待してはいけません!
以前のコラムでも案内した“損切り”ラインを設定し、そのラインまで株価が下落したら、迷わず売る事です。
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