【 2010年 第 4 回 】子育てママの街情報 東京・杉並区
中村 真佐子(ナカムラ マサコ)⇒プロフィール
杉並区は東京都のほぼ中心部に位置し、23区では、最も西寄りで武蔵野市と隣接しています。
東京都の中でも杉並区の山田区長は独自の政策をしており、子育て世代に魅力的な街です。
そんな杉並区をご紹介していきます。
杉並区の概要
人口は約53万人。面積は23区のなかで8番目となっています。
東京多摩地区と隣接しており、自然が豊かで東京の住宅街として発展してきました。
鉄道は主にJR中央線・西武新宿線・京王井の頭線・東京メトロ丸の内線が通っています。
東京都心へのアクセスはどこでも30分以内、新宿までは、約10分となっていて、とても利便性のよい地域です。
西側に武蔵野市や三鷹市、南に世田谷区、北に練馬区、東に中野区という位置関係です。
街情報
- 文化・芸術の街
昔から多くの文化人が住んでいた杉並区。井伏鱒二や与謝野晶子は有名ですね。
その名残で古書店が多い地域となっています。
杉並区にはアニメ製作会社やアニメスタジオがたくさんあります。
そんなことから、杉並アニメーションミュージアムは平成17年にできました。
ここは楽しみながらアニメを学んだり、体験したりできる施設です。シアターもありアニメの映画を毎日上映していてすべて無料で楽しめます。
また杉並区は音楽の街という側面もあります。年2回行われる荻窪音楽祭をはじめとして、阿佐ヶ谷の商店街では毎年阿佐ヶ谷ジャズストリートが開催されています。
- 昔ながらの商店街
杉並区には大規模なショッピング施設はありません。
しかし、都心への交通の利便性がいいので不便を感じることはありません。
大規模ショッピング施設とは対照的な昔ながらの商店街が主要駅前にあり、とても活気に満ちています。
代表的で大きな商店街は阿佐ヶ谷と高円寺にあります。
阿佐ヶ谷駅前の阿佐ヶ谷パールセンターでは、毎年七夕祭りが開催され多く人で賑わっています。
高円寺駅前周辺には4つの商店街があり、その中で高円寺純情商店街は200店超の加盟店があり、イベント等も盛んに行われており活気があります。
庶民的な商店街は地域と密着していて、住民にとっても親しみやすいです。この地域に大規模施設がほとんどないのは、地域の人たちが商店街を支えているからなのでしょう。
行政サービス
子育て関連の行政サービスを見ていきましょう
- 子育て応援券
杉並区の子育ての目玉サービスは何と言っても2007年から始まった「子育て応援券」です。
0歳~2歳までは年間6万円、3歳~5歳までは年間3万円の子育て応援券がもらえます。
但し、平成22年9月より制度が変わります。
子育て手当支給による影響です。
今まで無償だったものが、有償となります。
1冊3,000円で、1万円分の利用ができるものとなりました。
これも子どもの年齢によって冊数の制限があります。
地域を挙げて子育てをしていこうという趣旨から、この券が利用できるのは、区内の親子参加のプログラム・親サポートプログラム・子どもを預かるサービス・インフルエンザ予防接種となります。
先日TVでもこの応援券の良さを特集していて、子育てを楽しんでいるママさん達が映っていました。しかし、子供手当の影響で10月からは使いづらくなってしまうようです。せっかくのいい制度なのに非常に残念です。
- 学校独自の教育
杉並区の公立の小中学校は「教育立区」を掲げている区の支援を受けながら、学校独自の教育をしている学校が多いです。「夜スペ」と題した夜間の塾を始めた和田中学校は有名ですね。
また杉並区は「教育特区」として小中一貫校を数校設置しています。小中一貫校の一つである和泉小学校では、英語科の設定や少人数教育にも力を入れ独自の教育をしています。
杉並区長の山田宏さんは23区の区長の中でも、先進的な政策をしていることで有名です。
つい最近では、全国初めて中学1年生女子を対象とした子宮頚がんワクチン接種の全額助成打ち出し、この4月に入学した新中学1年生から実施されています。3回接種で約4万5千円かかるものです。子育て応援券の発想も子育て家庭に寄り添った温かみがあります。
子育て世代にやさしい「杉並区」。
これからも、山田区長の新しい政策に注目したいと思います。
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