Let’s Enjoy “旅”『 賢く楽しく“旅”しましょう。』【2010年 第 1 回】

【 2010年 第 1 回 】Let’s Enjoy “旅”『 賢く楽しく“旅”しましょう。』 楽々旅々

合田 菜実子(ゴウダ ナミコ)⇒プロフィール

憧れの海外暮らしですが、そこに至るまでには様々な手続きや準備が必要です。

“ロングステイ”を実行するために知っておいた方がよい知識について簡単にまとめてみました。

 

査証(ビザ)の取得 

1カ月から3カ月程度の滞在であれば、ほとんどの国はビザ無し、もしくは、観光ビザのだけで過ごすことができます。それ以上の長期滞在をする場合は、“年金ビザ”“投資退職者ビザ” “リタイヤメントビザ”“マイ・セカンドホームプログラム”等といった、長期滞在用のビザが必要になります。
所得基準などもありますので、行きたい国毎に条件を調べましょう。

国際クレジットカードの準備

これがあれば、現金をたくさん持っていく必要も、両替をする手間もいらず、海外のATMで日本にある銀行口座から現地通貨に両替をしたうえで即時に引き出すことが可能です。
ただし、カード出金の場合、換算レートが高く設定されているケースが多いので、長期滞在の場合は、現地銀行の口座を作った方が便利でしょう。

また、賃貸契約時や、大きなものを購入したりするときの担保としてクレジットカードが必要な場合がありますので、国際クレジットカードは、1枚は持っておきたいですね。
短期滞在の場合は、換金手数料が低めで、紛失しても再発行できる“トラベラーズチェック”の利用もお勧めです。

年金は受け取れるの?

1年以上の長期滞在の場合は、年金の海外送金も可能です。社会保険庁に事務書類の提出・手続きを済ませると、海外の指定銀行口座に2か月分ずつその時点のレートで換算されて送金されます。

ただ、海外受給の場合は毎年、滞在先の日本領事館が発行する「在留証明書」と「現況届」の提出が必要になりますのでしっかりとした管理が必要です。公務員が受け取る「共済年金」は日本国内のみでの受給になります。

通信手段はどうすればいい?

海外でも利用できるタイプの携帯電話が便利です。日本で利用している感覚で写メールしたり、通話したりもできますが、電話代金は国際電話料金になるので要注意。日本からの電話を着信した場合も着信料がかかる場合がありますので、きちんと確認してから利用しないと後日莫大な請求が来る可能性も!

パソコンが得意な方であれば、“スカイプ”を利用するのが便利です。ホテルの無線LANなどを通じて、専門のソフトを導入すれば、無料で日本と通話やチャットも楽しむことが出来ます。

留守宅は大丈夫?

不在中のお家のことも心配ですね。郵便物の転送・保管の手続きは忘れずに。電気・ガス・水道などのライフライン関係は一定期間の利用停止も可能です。万が一に備えて、自宅の貴重品は貸金庫に預けるなどの対策も有効です。
身内に管理をお願い出来れば一番良いのですが、それが出来ない場合、コストはかかりますが“留守宅管理会社”に委託することも1つの手段ですね。

さて、私は旅行会社で、ビザ発給の手続きを担当していたことがありました。お客様から頂いたデータを英文タイプして、申請書を作成し、各大使館にパスポートと合わせて申請をします。国やビザの種類に応じて必要書類も違いますし、発給までの日数も異なります。

割増料金を払えば早く発行してくれるところ(アバウトな国)や、1文字のタイプミスで突き返されて、「出発日が決まっているので~」といくらお願いしても、期日までに発給してくれない国もあります。業務や海外ロケ(ドラマ撮影の芸能人もチラホラ)で海外に出かけられる方は、現地でのスケジュールや航空機の日程も確定しているので、なんとかビザを取得すべく書類を抱えて大使館を走り回ったこともありました。ビザが発給されるまでの数日間は、夜眠っていても、“ビザが下りなかった・・・ガーン”というシーンが悪夢になって出てくるほど仕事に追われていたものです。

せっかくの余暇を楽しむ“ロングステイ”、ビザが間に合わな~い!と慌てることのないように、手続き関係は ゆとりを持って行ってくださいね。

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