【 2010年 第 2 回 】「ハッピーライフ」のための“自分の棚卸”をしてみませんか? ”終わり”ではない「エンディングノート」
高原 育代(タカハラ ヤスヨ)⇒プロフィール
エンディングノートのイメージ
「エンディングノート」というと、どんなことを想像しますか?
“死”を間近なものと意識した人が、自分の死後を案じて、身近な人たちにさまざまなことを書き残して伝えるためのノートというのが一般的なイメージでしょう。
誰しも「エンディング」と言われて気持ちが良いものではないはずです。
本当にその時を迫られるまでは無関係でいたい、まだまだ自分には不要なものであると思いたいものです。
その一方で、「これから先」をハッピーに過ごしていくという、前向きな気持ちでの備えは必要だと感じている人は多いのではないでしょうか。
思いもかけない出来事への備え
人生には思いもかけないことが起こります。
それらの出来事に対してあらかじめ備えておきたいと考え、私たちはさまざまな手段で対策を立てようとします。
備えるための方法には、「ある事態そのものが起こらないようにすること」と「ある事態が起こってしまった場合にできるだけ損害・損失を減らすようにすること」の大きく2つに分けることができます。
この両方に対してきちんと備えができていると、毎日の生活が落ち着いて楽しく過ごすことができます。
わかってはいるけれど、なかなかそれができないのが人間の悲しいところ…かもしれません。
私は現在44歳です。自分の寿命がどれだけ残っているのかはわからないのですが、女性の平均年齢86.05歳(2008年簡易生命表)をひとつの目安として、人生の折り返し地点を過ぎて帰り道を走っていると考えることがあります。
自分自身の身体に起こる変化や、周囲の人たちに起こるできごとなどをきっかけにして、自分の「これから先」というものを意識する機会が次第に多くなってきました。
これから先をハッピーに過ごしていくために、今の自分ができること
そのひとつとしてノートに“自分の棚卸”をしてみると、もやもやした不安の正体がわかり、次のステップへ進むことができるのではないかと思います。
心配事や悩みがあって一人でくよくよしてしまうとき、あなたはどんな行動をとりますか?
誰かと話すことで、不思議と心が楽になることはありませんか?
誰かに話をしても、その前後で悩みそのものが解決することはまずないはずです。それでも、聞いてくれる誰かに対して話をすることは、自分の抱えているものを外に出すことでスッキリするという効果もありますし、またその過程で自分の考えが整理されていくという効果もあるからでしょう。
話し終えた時には、何かに気づいて心が軽くなったり、解決への糸口が見つかって行動に移すための何かが見えたりするのはよくあることですよね。
同じことが「書く」ことでも得られるはずです。
自分の人生の“棚卸”をやってみる、そんなノートならあなたも書いてみようと思われるのではないでしょうか。
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