【2005年 第2回】 仕事 ~〔転職〕転職・離職(件数・業種など)〜
山根 裕子 (ヤマネ ユウコ)⇒ プロフィール
辞めたらどうしましょうか。
労働者と言われている人数は平成15年4100万人いましたが、離職者は622万人いました。
離職率は16.1%となります。
東京・神奈川・千葉で見ると、労働者817万人に対して離職者は121万人、14.9%の離職率で、全国平均よりは少し低い数字です。
年代別ですと、比較的若い世代は全国平均よりも多く離職していますが、年齢が上になると全国平均よりも低い離職率です。
(厚生労働省「雇用動向調査」)
会社を辞める理由
最近結構多いのが「なんとかなるだろう」と勢いで先のことを考えずにとりあえず辞めるパターン。
会社を辞めた理由で一番多いのは「職場の人間関係の不満」です。
現状の環境に我慢がならなくなってぷっつんキレてしまうケースです。
自己都合の退職ですから、通常で失業保険は4ヶ月位はもらえません。
養う家族がいる人などは踏み切れないことも多いのは当然でしょう。
東京などで若い世代が多く退職している理由はこのあたりの「勢い退職」が多いからかとも想像できます。
勢いで辞めた人の約半分は貯金100万円以下というデータがあります。
でも多くの人は「自分なら再就職はじきに可能だろう」と何の根拠もなく考えているようです。
転職
実際、平成15年に再就職した人全体の72%は離職期間半年以内です。
ただ、女性はやや離職期間が長い傾向があり、半年以内に再就職した人は68%と減少します。
転職後に関しては、人間関係のストレスなどから逃れたことの喜びを感じている人は多いものの、収入の点については、増えた人よりも減った人の方が多いのが現実です。
どうしても耐えられないモノがある場合はしかたないかもしれませんが、安易な転職はキャリアアップにつながるとは限りません。
転職先の面接の際、転職歴の多いアナタは書類選考で落とされる可能性は大です。
会社はアナタのためにあるわけではないので、会社にとってリスクの大きい人は避けます。
何が出来るのかよくわからなくて、すぐ辞めてしまうかもしれない人にお給料は出したくないですから。
人生の優先順位を満足させるための生産的な転職はよいのですが、左側のサークルから右側のサークルに移動するだけみたいな転職にならないことを祈ってます。
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