【2006年 第6回】キャンプ生活から始めよう! 結婚
山中 伸枝 (ヤマナカ ノブエ)⇒ プロフィール
住宅ローンの金利が上昇し始めたこの春、筆者のもとへは、住宅ローンがらみの相談が多数寄せられました。
今までの家賃と同程度の負担で家が買えるのは、今が最後のチャンス!とハウスメーカーさんに言われて・・・でも本当に大丈夫なのでしょうか?という心配が一番のようでした。
人生は気合!
住宅ローンのシミュレーションや、ライフプランを作成するのは、テクニックの部分。「やっていけるでしょうか?」の答えにはなり得ません。
これから35年ローンを払い続け、子ども達を育て上げ、自立し豊かな老後をおくれるかどうかの本当の答えは、相談者のハートにあるのです。
「なんとしてもやっていこう!」という強い信念があれば、How toはいくらでもご提案できます。やっぱり人生気合なのです。
結婚後の住まいや生活
あえて結婚のコラムで「気合だ~!」と叫ぶのはなぜかというと、住まい選びは結婚した二人が直面する最初の山ではないかと思うからです。
結婚総合情報サイト ゼクシーの調べでは、一戸建てまたはマンションを購入する新婚さんの割合が近年ドンドン増えており、2005年のデータでは5人に1人が「購入派」だそうです。
購入を選んだ理由については特にでておりませんでしたが、購入であろうと賃貸であろうと、今後ずっと負担するその費用の大きさは認識しておかなければなりません。
今まで別々の人生をおくって来た二人が初めて一緒に生活をする。生活ってお金がかかりますよね~。
食費や水道光熱費、たまには二人で外食もしたい、おしゃれだって勿論気になるし、ずっと続けてきたお稽古事も・・・そのやりくりはどうしていきましょう?
高校卒業後今の住まいに落ち着くまでの17年間に12回も引越しをした筆者の経験から言わせてもらうと、住まいへのこだわりも、年齢、生活経験、ライフスタイル、家族構成とともに変わるものです。
だから、最初から「完璧」を求めるより、変化に適応できる「不完全」なぐらいが良いのです。
不完全の良さ
筆者の新婚時代の住まいは、アメリカでした。タウンハウスといわれる2階のあるアパートでした。
海を渡っての引越しだったので、身のまわりのものしか持って行かなかった私達は家具など全て現地で調達しました。中古の家具屋さんやムービングセール(フリマの個人版)で少しずつ必要なものを買い足していきましたので、キャンプのような「ありあわせ」生活でした。
今思えば何も揃っていない状態で始めた生活が良かったのではと思っています。
初期投資が安く済んでいるので、お互いの生活スタイルや好みなどに合わせて暮らし方を変化させることが出来ました。
昔は地価が値上がりしていたので、住み替えも「お得」になり得ましたが、今はそうはいきません。
新婚の皆さんに12回ものお引越しはお奨めしませんが、「不完全の良さ」は参考にしていただければと思います。
4年間のアメリカ生活を終え帰国の準備に取り掛かった私達は、今度は家具など全て売ることにしました。
思いのほか売れ行きがよくあっと言う間にテーブル、ソファ、ベットまでもすぐに売れてしまって、帰国までの1週間はガラーンとした部屋で寝袋で過ごしました。
やはりしめくくりもキャンプ状態でした。
【2006年06月20日00時00分】
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