【2005年 第4回】 住宅リフォームの最近事情 老後
大沼 恵美子 (オオヌマ エミコ)⇒ プロフィール
60歳定年前後に大規模なリフォームを行う人が増えています。
家や住宅設備が老朽化した、老後を見据えてバリアフリーにする、子供が独立したので間取りを変更する、二世帯住居にする、などが主な理由ですが、最近では、耐震、防犯、省エネなどのためのリフォームなども目につきます。
リフォームの時期と費用
一般に、リフォームの時期は、キッチンは築後15~20年、ユニットバスの交換20~30年、給配水管の取替え15~20年と言われているところから、定年前後のリフォームにはうなずけるものがあります。
平成14年度の「増改築・改装等調査結果」(国土交通省)を基にUFJ銀行が算出したリフォーム費用は、内装等の模様替え工事が約207万円、キッチン約246万円、バスルーム約123万円、トイレ約118万円、間取りの変更約159万円となっています。
リフォームの中身
「平成15年増改築・改装等調査結果」(国土交通省 平成17年6月公表)によると、工事件数は約31万件で前年比15.6%増加し、1件当たり平均工事実施額は286万円(平成14年は287万円)でした。
内訳は、増築16.4%、改築1.2%、改装等が82%。
改装の中身は、屋根・外壁等の塗り替えが32.8%、内装の模様替え22.1%、トイレの設備改善9.9%、屋根の葺き替え9.5%、浴室の設備改善6.3%、その他19.4%と、快適で生活の質をアップするリフォームが中心です。
まずは耐震改修リフォームを…
住み慣れた我が家をリフォーム! 夢は膨らみますが、先ず検討したいのが耐震改修リフォームです。
1978年の宮城県沖地震のあと、家屋の倒壊を防ぐために1981年建築基準法を大改正、「新耐震基準」が導入されました。
この基準で建てられた家は、阪神淡路大震災でも被害が少なかったとか。
いつ発生してもおかしくないといわれる東海地震。足元がぐらついています。
1980年以前に建てられた家屋に住んでいる人は耐震診断を受けましょう。そして本当の意味で安心・快適な家に向けてリフォームをしようではありませんか。
【2005年11月09日00時00分】
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