【2005年 第2回】転職・離職(件数、業種など)~「転がる石に苔をつけていこう!!」 仕事
平川 すみこ(ヒラカワ スミコ )⇒ プロフィール
「転職」というと、思い出すことわざがあります。
“転がる石に苔はつかない”
2通りの解釈
2通りの解釈は以下の通りです。
1:転居や転職を重ねていると、財産も地位も身につかない
2:常に活動しているものはいつまでも古くならない
日本では1の解釈をし、「石の上にも3年」ということわざもあるように、耐えること、続けることが美徳だとして、転職を良しとしない風潮がありましたが、それももはや時代遅れ。今や、よりやりがいを求めて、キャリアアップのため、収入アップのため、いわゆる自己実現のために、転職をすることは、むしろ自然なことだととらえられてきているいようですが・・・
転職経験者は約5割
転職率が高い地域は、1位が沖縄県(6.2%)、2位が福岡県(5.9%)と上位になっています。
全国の中でも、沖縄、福岡には「転がる石」が多いようです。
年代別では、男女とも20~24歳の割合が一番多く(厚生労働省「雇用動向調査」)、20~34歳までの転職経験率は50%を越えるという現状から、一度就職したものの、数年で、より満足できる環境を求めて転職する若年層の様子がうかがえます。
1回の転職で適職と巡り合うことはできるか
1回の転職で適職と巡り合うことは幸せかもしれません。
「転職回数が増えるにしたがい、転職に満足している人の割合は低下する傾向」にあり、より良い転職先を求めて転職を繰り返しても、逆に採用条件は厳しくなり、希望の仕事との乖離が広がってしまうのであれば、なんのために転職をするのかということになってしまいます。
転職するたびに、さらにキャリアアップし、満足していくことができるのであれば、「転がる石」であることは、とても意味があることでしょう。
でも、単に転がりつづけるだけでは、前に進んでいくことはできないのかもしれません。肝心な所ではとどまってキャリアという苔を身につけて、そしてまた理想へ向って転がっていく・・・
「苔をつけながら転がる石」となることが、良い転職の鍵ではないでしょうか。
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