【2006年 第4回】地獄の釜も金次第? 相続
太田 潔(オオタ キヨシ)⇒ プロフィール
昨年来、ITベンチャーの風雲児として登場し、世間を騒がすだけ騒がし、ご本人は何時の間にか証券取引法違反とかで逮捕され存在価値すら失った○○○モンさん。
彼が絶頂期の頃には、「お金で買えないものは何もない!」と言ったことで、物議をかもし出したことは記憶に新しいところです。
葬祭に掛ける費用
さて、一昔前までは、人生最後の儀式こそ厳かに粛々と執り行うべきことだと、半ば慣例化されてきた葬祭セレモニーですが、前回のコラムでも取り上げたように、近年では各人の価値観に合わせて多様化してきました。
人生、亡くなってからでも「格差」が広がっているといわれる今日、その取り巻く実態を考えてみたいと思います。
それでは、葬祭に掛ける費用はどれくらいなのか、財団法人 生命保険文化センターのHPから引用すれば、
「東京都生活文化局が調査した報告書によると、葬儀にかかる費用の総額は約350万円。内訳としては、葬儀社への支払いが半分の約177万円となっています。この価格は1995年調査時の約159万円より、18万円増えています。」と説明されています。
FPの場合、ライフプランを組み立てるに及んで、上記の数字をそのまま当て嵌めてしまうことが多いようです。
私の友人で元保険レディだった人が、やはり、そのまま当て嵌めてプランニングした結果、終身保険400万円に定期保険特約として3600万円を提示したところ、終身保険部分にクレームがついたとのことです。
その時の説明が葬儀費用にと言ったことが原因だったと言うのです。
俺の葬祭費用はそんなものかい?って・・・。
プライドが高い人や自分の甲斐性に自信のある方と応対する時には、この辺りは特に注意する必要がありそうです。
京都の葬祭事情
京都の葬祭事情は、一般的な方式と互助会方式に大別されます。
そのどちらを採用されるかは、人それぞれの価値観ですので、どちらがどうのと言うことは差し控えさせていただきますが、葬儀の場合は突如として発生するだけに、準備に余念がないと言う方はまずおられないので、大半が葬儀社任せにしていると聞き及んでいます。
葬儀社によっては、複数のセットプランを用意しているところと、基本セット以外はオプションにしているところまでマチマチですので、今一歩踏み込んで事前に確認しておく方が賢明だと思います。
葬儀費用次第で、死後の行き先が決まるのなら、この業界は笑いが止まらないですから。
最後くらいは名誉職に就きたい、生きた証を残したいとの思いが強いようで、終の棲家を演出する私のライフワークからだけでなく、終末医療を看られるホスピスや、お知り合いのチャプレンからも同様の話を伺います。
思いを半ばにして倒れた方などは、息を引き取るまでの10日間が、その方の人生の縮図を表しているとのことです。
【2006年08月15日00時00分】
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