【2006年 第1回】[教育]地域特性 郷土で学ぶ ~福岡~
石塚 操(イシヅカ ミサオ)
2005年10月、福岡県では100年におよぶ誘致運動が叶った「九州国立博物館」が開館しました。
東京、奈良、京都についで4番目の国立博物館が建設された福岡県太宰府市は、学問と文化の神として菅原道真公を祭る、全国でも有名な「大宰府天満宮」がある街です。
特に受験シーズンになると多くの受験生や家族が訪れ、合格を祈願する絵馬が境内にあふれます。
福岡県の進学状況
福岡県の進学状況の地域性について、総務省統計局の「社会生活統計指標 ―都道府県の指標―
(教育)」の、進学状況(資料源:文部科学省生涯学習政策局「学校基本調査報告書」)から見てみましょう。
中学校卒業者の進学率 (2002年) →95.9% *全国→96.1%
高校学校卒業者の進学率(2002年) →43.3% *全国→44.6%
全国と同等の進学率となっています。
地県の大学への入学者割合
特徴的なのは出身高校所在地県の大学への入学者割合で、2003年で各都道府県を比較すると、福岡県は全国でも第3位です。
第1位:北海道(71.2%)
第2位:愛知県(69.5%)
第3位:福岡県(63.7%)
過去8年の推移も、1995年(62.2%)2000年(62.3%)2003年(63.7%)と大きく変わらず、地元での大学進学志向が高いことがわかります。
2005年10月に九州大学が、福岡都市圏西部の自然豊かな糸島半島に建設中の新キャンパス(伊都キャンパス)をオープンしました。
地下鉄からつながるJR筑肥線に「九大学研都市」駅ができ、地元産官学による学術研究都市づくりが進められています。
未来に向け、福岡では郷土で学ぶ地域性を活かした文化~教育~経済の発展が期待できそうです。
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