【2006年 第3回】積立方法 ~ 保険?貯金?投資?それが問題だ!!~教育
羽田野 博子 (ハダノ ヒロコ)⇒ プロフィール
「子どもが生まれたらまず学資保険」この常識が通用したのは昔の話。
今はどうも非常識と考えて間違いなさそうです。
学資保険
例えば、平成17年12月1日生まれの男子(父親は30歳)、18歳に500万円の教育資金を積立てるつもりでかんぽの学資保険(特約なし)に入ったとしましょう。
この場合、月々の保険料は23,900円ですから18年間の払い込む保険料総額は5,162,400円と、受け取る満期金よりも多いのです。
かろうじて元本割れのしないS生命の場合20,700円の保険料で払い込み総額は4,471,200円。
これで満期金500万円が受け取れます。
50万円以上増えるのならよさそうですが、利回りで計算してみると1.3%。
今後10年以上も今の超低金利が続くと思う方にはお勧めですが、今のような金利が続くとは思えません。
これらの保険には、契約者が亡くなると以後の保険料は払わなくても満期金が受け取れ
るという保険機能が付加されていますので、その分の保険料が上乗せされています。
メリットとしては、確実に目標額が貯められるということ。
預貯金では使い込んでしまいそうな方にはオススメですね。
でも、急にお金が必要になっても中途解約では払い込んだ保険料は戻ってきませんので、保険で準備するのは教育資金の一部と考えたほうがいいでしょう。
貯蓄・積立
使い込まない自信がある方は、給与天引きの財形貯蓄や、銀行の自動積立、信用金庫の定期積金であれば、金利が低いとは言え、元本割れすることはありません。
18年の間には金利が2%~3%くらいに上がることを祈りましょう。
ここで考えてみたいのが、前回のところで試算した教育費は過去のデータをもとにしているということです。
例えば千葉県の場合、県総務部学事課の18年度私立校の納付金のまとめによると
入学金、授業料、施設設備費などを合計した初年度納付金の平均は高校が673,219円(前年度比0.7%増)、中学が746,453円(前年比1.2%増)です。
今後も少子化による生徒数の減少で納入金はあがることが予想されます。
そのためには、教育資金の一部は投資ものも考えてみませんか?
教育資金の一部は投資で
手ごろなところでは、積み立て型の投資信託ですね。
一度手続きをしておけば、MRFやMMFから自動積立が可能です。
または銀行口座や郵貯の口座からの自動引落しもできます。
株価が上昇している今は株で運用する投資信託、株価が下がってきたら債券で運用する投資信託と乗り換えも必要となりますが、教育資金を貯めながら、投資の勉強にもなるので、一石二鳥!
または、外貨MMFの積立を考えてもいいでしょう。
教育資金は、安全確実に元本割れのしない商品で、というのが常識でしたが、私の場合子どもの教育資金にと4年前に月2万円で始めた○○ジャパン・オープンですが、投資総額104万円に対して、現在時価評価160万円となっています。
(始めた時期がよかったこともありますが。)
これらは、1万円からの積み立てが可能ですので、1万円を投資商品で、1万円を財形または自動積立で、という風に教育資金も分散投資をしてみてはいかがでしょうか?
それに加えて、児童手当分も使い込まずに積み立てれば、教育資金も何とかなりそうですが、もうすでにお子さんが中学、高校で今からでは間に合わないという方もいらっしゃることでしょう。
では次回は、教育ローンについて考えてみましょう。
【2006年01月25日00時00分】
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