【感想 問題15 配当定率成長モデル】2018年第1回 CFP試験(金融)
樗木 裕伸(オオテキ ヒロノブ)
今日は、前回(2018年第1回)の問題15の感想です。
このコラムは、株式会社優益FPオフィスのFacebookページで掲載されたコメントを転記しています。
2018年第2回 金融資産運用設計のCFP試験対策講座の講師を担当する 樗木裕伸(おおてきひろのぶ)です。
今日は、前回(2018年第1回)の問題15の感想です。
問題15は、配当定率成長モデルが出題されました。
毎年、配当が一定の割合で増加する場合の株価の理論価格を算出するものです。
回答にあたっては、算式が与えられているので、意味がわからなくても数値を当てはめていくことで選択肢を選ぶことができます。
試験では、数問、算式が与えらえて代入するだけで答えが出るという「おいしい」問題が出題されますが、本問も同様の問題と言えます。
とはいえ、意味も分からずに回答できたとしても実務に役に立たないので、出題された以上、しっかりと理解しておきたいものです。
ファイナンスの世界では、理論価格は、「現在」のキャッシュフローの価値と「将来」のキャッシュフローの価値(場合によっては、予測値)とが等しいとして導き出されます。
本問では、現在一括で支払った価値(現在価値=理論価格)と毎年3%ずつ増加し続ける配当を永久に受け取るキャッシュフロー(将来価値)とが等しいと考えて導きます。
一見すると永久に配当を受け取れるのだから価値は無限大?になりそうですが、投資家の要求利回り4.5%で割引かれますので、価値は”収束”します(ただし、「投資家の要求利回り>配当の期待成長率」であることが条件です。)。
「毎年受け取るキャッシュフローが一定」の場合を含めると同様の考え方は、コンソル債の理論価格の算出や土地評価における収益還元法、企業買収価格の算出など様々な場面でよく使われている数学の考え方です。
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以上、次回に続く!
※このコラムは、2018年9月1日を基準に執筆されています。
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