【2011年 第17回】 いよいよ「私の『これから』」編~「やりたいことリスト」と「資金計画」 “終わり”ではない「エンディングノート」
高原 育代(タカハラ ヤスヨ)⇒ プロフィール
自分の「これまで」と「今」を、さまざまな切り口からふり返って整理してきた今、素直にこれからやりたいことが見えているはずです。
マイナスイメージがつきまとうエンディングノート
2010年1月に第1回目のコラムを書き始めてから約1年あまりの間に、「エンディングノート」というキーワードはかなり市民権を得てきたように思います。新聞記事や雑誌などで取り上げられる機会も増え、書店などでノートが販売されていたり、ノートの書き方などについて書かれた書籍も多数出版されたりしています。ただ、どうも「エンディングノート」というと、その名の通り、人生の【終わり】が主なテーマとなってマイナスイメージがつきまとってしまう方も多いようです。
このコラムで第1回目から、自分の「これまで」と「今」をさまざまな切り口でノートに書き出すことによってご提案してきた“自分の棚卸”の目的は、「これからの人生をより良く豊かに生きていくため」です。
これから先への希望
自分の「これまで」を“時間軸”や“モノ”という切り口から、あるいは自分の「今」について“身体”“生活”“財産”という切り口から、ふり返って整理をしてみたとしたら、そこに見えてくるものは【終わり】などではなくて、【これから先への希望】ではないでしょうか。
過去や現在についてのふり返りを丁寧にやってみればこそ、今までやり残してきたことに気づいたり、挑戦できずにいたことを思い出したりするはずです。
それは、レジャーや趣味といった楽しみかもしれませんし、いつかチャレンジしてみたい資格の勉強かもしれません。昔読みかけて放り出した本を読み返すこととか、もう一度みたいあの映画、一度は行ってみたかったあの土地、昔は贅沢すぎると思ってなかなか手が出せなかった趣味かもしれません。
あるいは、自分のためではなく誰かのための社会貢献活動を始めてみようという新たな試みにエネルギーがわいてくるかもしれません。
また反対に、ずっと友達に借りたまま返さないままになっているモノ、いつか謝らなくちゃと気になっていること…そんなチョット後ろ髪引かれながら行動できずにいたようなことかもしれません。
大きなことから小さなこと、プラスのことからマイナスのこと、とにかく頭に浮かんだアレコレを、これからの人生で「やりたいことリスト」としてどんどん書き出してみてください。
即行動できること・今後のプランが必要なこと
書いてみると、案外カンタンに行動に移せるものも中にはあるはずです。
一方で、本当に実現するためには、もう少し今後のプランが必要なことがらもあるでしょう。
時間や費用あるいは仲間を必要とするような場合です。
そういった大きなイベントに関しては、いつ、どれくらいの予算が必要になるのかといった見通しも合わせて「資金計画」として書き出してみるとよいでしょう。
海外旅行や家のリフォームや住み替えなど、大きな予算を必要とするものほど、今後何年かにわたってきちんと目に見える計画とすることができれば、少しず つ積み立てる継続的な行動に落とし込むことができて、イベントを実現できる可能性はグッと高まります。
「やりたいこと」がある日は、朝目が覚めたときにガバッと布団から起き出せます。
長期的な「人生のやりたいことリスト」があれば、そんな毎日をずっと続けていくことができるのではないでしょうか。
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