【2011年 第4回 Let’s Enjoy “旅” 『賢く楽しく“旅”しましょう。』】楽々旅々
合田 菜実子⇒ プロフィール
今回は“九州おすすめ”の最終回です。 私事ですが、3月末に夫の仕事の都合で大阪に転居いたしました。 福岡に居住したのは3年間だけでしたが、様々な楽しい出来事、また不思議に感じることもありました。ただ、1番幸せだったのはやっぱり“美味しいものがたくさんあること” 加えて、“新鮮な食材が安い!”というところです。定番の “博多ラーメン”や“辛子めんたいこ”の他にも、九州独特の食材など暮らしてみて知った習慣等もたくさんありました。改めて、九州の食の魅力についてお伝えします。
福岡で暮らし始めてまず驚いたのは魚の種類が豊富で安いこと! 近くのスーパーの魚売り場でも、カチ割氷の上に一匹ものの魚がズラーっと並んでいます。あじ、サバ、イワシ、カレイ、ふぐ、アオリイカ、ウチワエビ、いろいろな種類の鯛、高級魚のカサゴ(福岡ではアラカブ)やヒラマサ(九州ではヒラス)、アワビ、なんかがびっくりするような価格で見つかることも!
関東ではめったに見かけないサバの刺身が普通に食べられるのは新鮮なサバが手に入る九州ならでは!お寿司屋さんや居酒屋でも気軽に頂けます。福岡独特のサバの食べ方として、“ゴマサバ”があります。新鮮な生のサバをみりんや醤油などとゴマで合えた料理です。福岡に行かれた際は是非ご賞味くださいね。大分の豊後水道でとれるブランド魚の“ 関サバ、関アジ”はあまりにも有名ですが、食べるチャンスに恵まれなかったのが残念でした。
九州独特の食材をいくつか紹介しましょう。
・南関あげ・・・熊本県南関町の名産ですが、福岡ではどこのスーパーにも売っています。パリパリっとした触感の
“あげ”で、そのままお味噌汁に入れたり、煮物に入れたりします。常温で長期保存できるのも魅力。
私のお気に入りで3年間欠かさず冷蔵庫に入れていたのに、大阪に来て見当たらないのが残念。
ちなみに、四国の“松山あげ”が似たような感じですがルーツを調べてみると、松山あげが先で、
島原の乱のあと伊予の人が南関に移住してきて“あげ”の製法を伝えたのだとか・・・。
(松山あげは大阪でも普通に手に入ります。東京では見かけなかったような・・・。)
・おきうと・・・海藻の加工品で“緑色のところてん”と言った感じ。鰹節、酢醤油などで頂きます。朝食の副菜などにも
適していてとても身体によさそうな食材です。
・かつお菜・・・福岡の郷土野菜でお雑煮には欠かせません。鰹節が要らないほど良いダシが出ると言われる青菜で
お浸しや煮物にすると美味しいです。私が福岡に行って間もないころ京都の父から “かつお菜”という
珍しい野菜をテレビで見たので市場に行って探してみたらどうか?とわざわざ電話がかかってきたほど
ですが、実はどこのスーパーでも100円前後で当たり前のように並んでいる福岡では定番の野菜です。
・みつせ鶏・・・全国的にブランド化している鶏の種類ですが、ふるさとは佐賀県の三瀬村。福岡と佐賀の県境です。
ブロイラーのように柔らかすぎず、地鶏のように固く無いのが特徴!三瀬に行くと、みつせ鶏をワイルドに
焼いて頂くお店もありますよ。
・中津からあげ・・・大分県の中津市で有名なのが“からあげ”町中のいたるところにからあげ屋さんがたくさんあり、
県外から食べに来る人も多々。中津出身で有名な福沢諭吉さんの生家を訪ねる際は“からあげグルメ”
もセットでどうぞ!
・しろうおの踊り食い・・・私が住んでいたすぐ裏の“室見川”で有名なのがこれ。福岡に春の訪れを告げる“名物料理”
です。“しろうお”とは体長が4~5センチほどのハゼの仲間で生きたまま酢醤油と生たまごにからめて
頂きます。お口の中でピチピチしたまま噛まずに飲み込むのが正しい食べ方だとか・・・。他にも“しろうおの
かき揚げ”や“柳川風”などもあります。1回体験する価値ありです。
大好きだった“室見川の河口付近”でのもう1つのお楽しみが、今の時期楽しめる“潮干狩り”。アサリが
ザックザック取れます。我が家ではアサリは川で掘るもの!でした。
ボンゴレパスタに、ワイン蒸し、アサリ尽くしを楽しんだものです。
・ゆずコショウ・・・福岡に来てびっくりしたのが、どこのお店に行っても“ゆずコショウ”が常備されていること。
鍋やうどん、焼き鳥、餃子も薬味は“ゆずこしょう”が定番。「普通“わさび”か“七味”でしょう!」と、言いたく
なるところがすべて、“ゆずこしょう”にとってかわった感じです。“緑色タイプ”と、唐辛子がより効いた
“赤色タイプ”があります。辛いもの好きの方へのお土産にはお勧めですよ。福岡の人はお味噌汁にも
“ゆずこしょう”いれちゃうそうですよ!!
2年ほど前にテレビ番組で取り上げられて結構ブームになっている“ゆずすこ”は、ゆずコショウとお酢が
合わさった“液体ゆずこしょう”。私の周りにもはまっている人が多いです。
・焼き鳥にキャベツ・・・ 焼き鳥屋さんでかならずでてくるのが、“キャベツの山”。焼き鳥がキャベツの山の上に
並ぶのは、博多の屋台発祥の食べ方だそうです。キャベツ用の酢ダレをかけて頂きます。なんと大雑把な
付け合わせ!と初めは感じたものですが、新鮮なさっぱりキャベツが焼き鳥の油っぽさを中和してくれて
食欲が増します!“きゃべつ用のうまだれ”もたくさんの種類がありますのでお好みのものを見つけて
下さいね。
少し、マニアックな紹介になってしまいました。もちろん定番の“もつ鍋”“水炊き”“明太子”“ラーメン”なども美味しいです!言い出したらきりがないですね。福岡を離れた今、懐かしく、そして少し寂しさを感じながら思い起こしているところです。以前住んでいた“東京”は、全国からの一流の食材が集まってくるところですのでなんでもありましたが本当に良いものは“高い”というのが難点でした。久しぶりの関西に戻って、京都、大阪のグルメを改めて発見したいなぁと感じております。その話はまた後日!!
九州、本当に“美味しいところ”です!今回は私が暮らしてみて発見した九州の魅力をお伝えいたしました。ご旅行の際は是非体調を整えて“九州グルメ”満喫して下さいね。
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