Let’s Enjoy “旅”  『賢く楽しく“旅”しましょう。』【2011年 第7回】

【2011年 第7回 Let’s Enjoy “旅”  『賢く楽しく“旅”しましょう。』】楽々旅々

合田 菜実子⇒ プロフィール

 

先日久しぶりに航空機を利用しました。大阪~福岡間の往復全日空の利用でしたが、昨年より大手航空会社の国内線の機内サービスが有料化され、ちょっとリッチな気分で楽しめた“空の旅”も一昔前と比べるとずいぶん変わったものだなぁと実感しました。

 

 

 

 

航空会社

日本の航空会社は?と聞かれて頭に浮かぶのは、鶴のマークの“JL日本航空”、日本ヘリコプタ-(NH)が前身の“ANA全日空”、そしてかつては東亜国内航空と呼ばれていた“JAS日本エアシステム”の3社が即座に思い浮かぶ私は、ずいぶん時代遅れですよね。でも、私が旅行会社に勤めていた10数年前は国内線と言えば、この3社が主流。

国際線では、アメリカ路線ならばNWノースウェスト、UAユナイテッド、AAアメリカン、ヨーロッパならばAFエールフランス、LHルフトハンザ、BA英国航空、AZアリタリア、SRスイス航空、そしてサービスが世界一と定評があったイギリスVSバージンアトランティック(私の記憶が正しければ、エコノミークラスでも各座席にそれぞれテレビがついた初の航空会社としてブレイクした・・・)など、アジアならば、KE大韓航空、TGタイ航空、CX香港キャセイパシフィック、そしてスチュワーデスさん最も美しいと言われたSQシンガポール航空・・・等など。これらの大手航空会社が世界を飛び回る中、「どこの航空会社がいい?」とブランドを競い合っていた時代が懐かしく思い出されます。

 海外出張の航空券手配の営業をしていた時も、「わが社は日本航空しか利用しません。」と、航空運賃がいくら高くても“JALのビジネスクラス”しか利用しない上場企業さんなども多数あったのを覚えています。そのJALが破綻。最近は、大手の企業でも経費節減のために出張は「格安航空会社しか利用してはいけない。」と規定されている会社もあるようです。

電車やバスと違って、“ワンランク上の空の旅”というのは、今の時代には適さないのでしょうね。そういえば15~16年前にアメリカの国内線を数本乗り継いで旅をした時に、定刻になったらチェックインした人を待たずに次々に飛んで行ってしまう米国の国内線は“まるで路線バスみたいだな”と思ったのをふと思い出しました。ということで最近の航空事情を私なりに調べてみました。

昔と比べて大きく変わったのは、新しい航空会社が増えたことです。 日本の国内線だけでも、JL、ANAの他に、主に関東と九州を結ぶ“スカイマークエアライン”“スカイネットアジア航空”、北海道発着中心の“エアドゥ”そして、羽田と北九州、羽田と関西空港だけに限定した真っ黒い機体の“スターフライヤー”の登場も記憶に新しいですよね。

価格帯も、普通運賃の他に、早期割引や期間限定割引、路線割引、ディスカウントショップでの購入など、とても複雑で、いつどんな方法で予約すればベストなのか決めるのが難しいですね。ただ、今はネット予約クレジット決済も簡単に出来ますので、ご旅行やご出張の際は比較サイトで調べてご自分にあったものを選んで下さいね。

国際線でメディアなどでも最近話題となっているものとして“LCC(ロー・コスト・キャリア)”があります。LCC(ロー・コスト・キャリア)とは、機内食を有料化するなどサービスを必要最低限にし、間隔を狭くして座席数を増やし、人件費などのコストも減らして低価格料金を実現した航空会社のことをいいます。現在日本に就航しているLCCは21路線(7月現在)ですがその半数以上が2010年以降に就航した路線です。また日本航空や全日空など国内航空会社もロー・コスト・キャリアに共同出資参入する計画を立てています。

先日、ジェットスター航空が就航4周年記念で、成田・関西空港~オーストラリア間 片道 400円 というチケットを発売し大騒ぎになっていましたが、昔では考えられないしあり得ない価格ですよね。欧州ではすでに3割がLCCとなっており、日本でも国内旅行と同様に海外旅行に行く際の航空会社や航空券の買い方の選択肢がますます増えそうですね。

昔なぜみんなが“JL”にこだわったのか??日本の航空会社は当然日本を拠点に飛びますのでどこでも行きたい都市に直行で行けるという魅力があります。時間帯も日本時間に合わせていますので時差も考慮され到着時間なども利用しやすく調整されています。機材が他国から飛んでくるケースが少ないので、遅延するリスクも低い訳です。機内食は日本食中心。これは好みによりますが、サービスも日本風。スチュワーデスさんは日本人が大半なので日本語で安心です。

来月東京に行くのにまた航空機を利用しますが、無料のドリンクサービスがなくなってしまったのは少し寂しいですね。世の中デフレ、何事も効率化、簡素化されていますが、少々価格が高くても飛行機の中ぐらいリッチな気分で旅したいと思うのは私だけでしょうか??

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