【2008年 第1回 「今年こそ貯めたい!」目標を達成するポイントは“見える化”】地域コラム 近畿
高原 育代(タカハラ ヤスヨ)⇒ プロフィール
「今年こそ、ムダづかいをやめて貯金するゾ~!」と心に誓った方も多いことでしょう。
でも、「たしか、昨年も一昨年も、おなじことを誓ってるような…」というあなたは、以下の2点をちょっとチェックしてみてください。
【その1】 あなたの目標、どこかに書き留めてありますか?
目標というものは、心に誓うだけでは達成できる確率が低くなってしまいます。
心つまり頭の中に置いておくだけでは、日々の忙しさで、せっかくの決意を忘れてしまうからなのです。
でも、紙に書いて張る…というのはチョット気恥ずかしいというあなた。
他人に見せることはなくて、自分だけはよく見るものに書き留めてはいかがでしょうか。
家計簿、スケジュール帳。やっぱり、手を動かして紙に書き出すのは効果大です。
紙に書くのが面倒ならば、携帯電話のメモ機能を利用するのもいいかもしれません。
とにかく、記録を残し、何度も見返すことができるようにしておくのがポイントです。
【その2】 あなたの目標は、具体的な数字で表していますか?
書き留める目標は、できるだけ具体的に。
主婦雑誌の1月号タイトルによくあるアレ、「今年こそ、100万円貯める!」。
数字に表すことによって、具体的な行動に結びつきやすくなるからです。
目標というのは、いきなり達成できるものではなく、日々の積み重ねの結果です。
だから、具体的なイメージがつかめるような形に“見える化”することが大切なのです。
さて。
目標がきちんと“見える化”されていることがチェックできたら、次に、目標達成の度合いも“見える化”していきましょう。
年間目標を達成するためには、1月は積み重ねの第一歩となる重要な月です。
1月の終わりには、収支をしっかり集計しましょう。
集計が済んだら、この収支の結果をグラフに書き出します。グラフに表すと、達成度がハッキリして、自分への励ましになります。
しかも、このグラフの表す際に、ちょっとしたコツを知っておくと、今まで途中で挫折してしまった方も今年こそは目標達成できるかもしれませんよ。
そのコツとは、「累積度数のグラフ」を使う方法です。
例えば、1月から5月の貯蓄金額が、以下の通りであった場合、これをグラフに表すとどうなるでしょうか。
図1「普通の棒グラフ」、図2「累積度数のグラフ」で表した場合を比べてみましょう。
あなたが、ヤル気を持ち続けることができるのは、どちらの方法でグラフをつけている場合ですか?
図2の方ですよね。
「累積度数のグラフ」は、毎月毎月の実績をすべて足して表すので、「必ず右肩上がり」になるからです。
年間目標を達成するためには、それを月割りにした月間目標の金額を積み重ねていくことが必要なのですが、毎月順調な結果を出せるとは限りません。
ついつい気持ちがゆるんで赤字を出してしまったり、予定外の大きな出費があったり…。
図1のような普通の棒グラフをつけていたら、おそらく3月か4月の時点で、「ああ、もうダメだ。エ~イ、もうや~めたっ!」となってしまうのではないでしょうか。
でも、図2の累積度数のグラフなら、着実に増えている実績は見えるため、「3月までで24万円も貯められた。4月までで28万円も貯められた。」と自分のがんばりを前向きにとらえることができます。
その上で、「年間目標の100万円を達成するには、月8.4万円必要だから、来月はもう少しがんばってみよう。」とヤル気につながり、軌道修正を図ることができるでしょう。
目標を達成するために最も大切なのは、途中で投げ出してしまわないこと。
あなたのヤル気を保ち、前向きにがんばるために、“見える化”というポイントを取り入れてみてはいかがでしょうか。
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