【2011年 第7回】 投資信託のしくみ① ~金融商品の仕組み~
鈴木 暁子(スズキアキコ)⇒ プロフィール
新聞を見ても分かるように、投資信託の数は数千本もあります。
投資信託をスタートするにあたり、キホンを押さえておきましょう。
投資信託は、投資家から集めた資金を運用のプロが運用し、収益を投資家に分配する金融商品で、少額からの投資で分散投資が可能なことが何よりの魅力です。
何千本もある投資信託ですが、大きな分類としては①購入機会 ②地域 ③投資対象で見ていきます。
①購入/解約の機会
いつでも購入や解約が可能なものを「追加型(オープン型)」といい、運用開始時のみ購入可能でその後の追加購入ができないものを「単位型(クローズ型)」といいます。
②投資対象地域
投資対象の地域が国内のみ、海外のみ、国内外などがあります。
③投資対象
「株式」「債券」「不動産」・・・というように、主な投資対象が何かを表します。
また株式投資信託は、運用スタイルによってさらに分類されます。
①インデックス型
運用の目標とする指標(ベンチマーク)を定め、この値動きと連動するような値動きを目指していくスタイルで、日本では、TOPIXや日経平均株価が一般的です。誤解しやすいのが、インデックス型はベンチマークと連動する運用ですから、下回るのはもちろんですが、指標より上回ることも良しとしません。あくまで指標と同じような動きであることが重要です。
それではつまらないと思うかもしれませんね。確かに大きな利益は期待しづらいですが、インデックス型であれば、運用に高度なテクニックや分析が必要ない分、手数料が安くなっています。また、日経平均やTOPIXなどはいやでも目に入りますから投資判断もしやすいといえます。このような点から投資信託を始めたい人には向くファンドですね。
②アクティブ型
ファンドマネージャーが積極的にベンチマークを上回る運用をめざしていくスタイルです。企業分析や銘柄ごとの投資額、組み入れタイミングなど、リサーチや分析を行うため、その分コストは高く設定されています。投資対象によってリターン・リスクの度合いが違うので、何に投資しているかをチェックすることが重要です。
このように、投資信託は投資の対象や運用スタイルによってリターン・リスクの度合いがまちまちです。購入の際には中身をしっかり確認して、自分の投資スタイルやリスク許容度に合った商品を選ぶようにしましょう。
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