【2012年 第5回】目標を持つ – 大学生のためのパーソナル・ファイナンス
横川 由理(ヨコカワ ユリ)⇒プロフィール
パーソナル・ファイナンスの第一歩は“ライフプラン”を考えること。ライフプランとは、目標や計画を考えていくことです。
目標を持つ
皆さんは大学を受験するときに、「この大学に入りたい」という目標を持ったと思います。
その目標に合わせてスケジュールを組み、勉強を進めたことでしょう。
もし、目標を持たずに勉強をしていたら、きっと今の大学に入れなかったでしょう。
何となく生活しても、何とかなってしまうかもしれませんが、目標を持つということは、その目標を達成することに一歩近づくことです。
そもそも人間は“ラク”な方を選びますから、目標がないとついテレビを何時間も見てしまったり、遊びに行ってしまうことでしょう。
今、皆さんの目の前にある一番大きな目標は、就職をするということですね。
大学の勉強のほかに資格の勉強をしている人もいらっしゃるでしょう。
とくにFP技能検定は金融機関に就職する人には、必須の資格となります。
先日、大学4年生で銀行への就職が決定している学生とお話をしまいした。
「先生、入行するまでにこんなに資格を取らなければならないんだ」
― A4の紙に、推奨する資格が書いてある ―
「見せて。FP技能士2級・3級、証券外務員2種、簿記2級・3級、宅建など多数
日経新聞も読まなければならないのね」
「とりあえず、FPと証券外務員をとっておこうかな」
「2級まで取りましょう。9月に3級、1月に2級を受けてください。証券外務員は2月にとりましょう」
そう、就職が決まっても試験を受けるという目標を持って勉強を続けなければなりません。
卒業してからも“目標を持つ”ことが大切です。
会社に入ったら、上司がすべて教えてくれると思ったら大間違い。
ある程度は自分で努力しなければならないのです。
敬語の使い方、電話にメール、ビジネス文書も作れるようなりましょう。
もちろん、パソコンは必須となります(皆さん私よりお上手だと思いますが)。
常に知識を更新
でも、過去に勉強したことは忘れてしまいますし、法律や制度が変わってしまうこともあるでしょう。
パーソナル・ファイナンスを行うために、社会保険制度や税金などの知識はとても大切となります。
さらに面倒なことに毎年、社会保険や法律の改正があるのです。
目標を持って常に知識の更新をしていくということを頭の片隅に入れておきましょう。
パーソナル・ファイナンスにおいて一番大切なことは、“ライフプランニング”です。
ライフプランニングとは、人生の目標や計画を作るということ。
パーソナル・ファイナンスの土台となるものです。
パーソナル・ファインナンスにおいて必要な分野は、次の6つあります。
① ライフプランニングとリタイアメントプランニング
(ライフプランの考え方と社会保険について)
② タックスプランニング(税金について)
③ リスクマネジメント(保険について)
④ 金融資産運用設計(お金の運用について)
⑤ 不動産運用設計(不動産について)
⑥ 相続・事業承継設計(相続の法律と税金について)
様々なことを包括的にみる力がパーソナル・ファイナンスには必要となります。
人生の目標であるライフプランを達成するために、来月からひとつずつ説明してまいりましょう。
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