【2015年 第1回 道の精なると精ならざると】
吉田松陰の言葉からから考えるライフプラン
上津原 章 ⇒プロフィール
こんにちは。山口県のファイナンシャルプランナー、上津原章と申します。今回から5回シリーズで、大河ドラマ「花燃ゆ」の主人公である文の兄吉田松陰や、吉田松陰に影響を与えた人の言葉からライフプランニングについて考えていきたいと思います。
「道の精なると精ならざると」は
さて、第1回目のタイトルの「道の精なると精ならざると」は、吉田松陰が共に学んだ松村文祥(まつむら ぶんしょう)にあてた送序にある言葉です。※送序とは、期待を込めたり道中の安全を祈ったりしながら、仲間などが旅立つ時に贈る言葉のことをいいます。
では、これからタイトルにかかる文章を読んでみます。
道の精なると精ならざると
業の成ると成らざるとは
志の立つと立たざるとにあるのみ
故に士たる者は其の志を立てざるべからず ※「松村文祥を送る序」より抜粋
意訳すると、次のような感じです。
(あなたがやってみたいと思っていることが)そのとおりに素直に実行できるかどうか、実行したとして成果が出るかどうかは、(あなたの)志があるかないかにかかっています。だから、武士は、(何かを行うにあたっては)志を立てないわけにはいかないのです。
志ってなんでしょうか。皆さんは答えられますか。
志という漢字を分解すると、士(さむらい)と心という漢字に分けられます。士とは、今でいうと公務員のような方です。つまり、国やお住いの地域といった公のために動いておられる方になります。もう少し広く解釈すれば、世の中をよくするために動いている人といえます。心とは、例えば、人として生きるために気にかけるべきこと、自分が信じていることや思っていることといったところでしょうか。
この二つの漢字を合わせた志とは、
「世の中をよくするために(自分が)こうありたいと思っている気持ち」
のようです。私たちが生きる目的にも通じるところがあります。
ここから、私たちの仕事の中心であるライフプランのことも交えてお話しします。
日本FP協会のホームページや小冊子には、ライフプランについて話をする際に夢や目標といった言葉が出てきます。夢や目標は、皆様ひとりひとりが叶えるものですが、一人だけの力でかなえるのは相当大変なようです。ではどのような心構えで夢や目標と向かい合えばよいでしょうか。
ライフイベント表を作成する時、弊社では、
仕事(またはライフワーク)をどのように続けるのか
→家族のためのイベント
→自分の夢やイベント
といった順でお客様に考えていただいています。なぜなら、世の中をよくするためにどのように活動するか、苦楽を友とする家族にどのように恩返しをするか、といったことができて皆様一人一人の夢がかない目標が達成できるからです。
夢が叶ったらどうすればよいのでしょうか。また、新しい夢を見つけて、世の中をよくするために動いていくことになるのでしょう。人生はチャレンジの連続ともいわれます。たとえ、資産運用を学んで上手にお金をふやして、働かずに楽をしたいという夢であっても、その夢をかなえるまでには周りの人に認められるような仕事をして世の中の役に立つ必要があるようですね。
皆様も、よりよい人生のために、志について考えてみませんか。
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