【2013年 第4回 年収と手取り給与の違いはどのくらい?】大学生のためのパーソナル・ファイナンス
横川 由理(ヨコカワ ユリ)⇒ プロフィール
求人広告を見ると年収が書いてあるけど、全額受け取れますか?いいえ、社会保険料と税金を引いた後の金額が手取りの給料です。いったいどのくらいになるのでしょうか。
社会保険料や税金
社会人になると様々な責任が生じてくるのは事実。社会保険料や税金は、国を維持するための大切な財源となります。もちろん払いますけど、気になるのはその金額でしょう。
支払うといっても、会社員の場合は自動的に給料から差し引かれるので、自分で払うという感覚はありません。
初任給が20万円だと、実際の手取りは17万円くらいになるのではないでしょうか。
給料明細を見ると、いくら引かれているのかを把握することができます。
会社員が負担をする社会保険は3種類。
①健康保険
②厚生年金保険
③雇用保険
税金は2種類です。
①所得税
②住民税
社会保険料も税金も、それぞれ給料に応じて支払うというしくみになっています。
給料が少なければ、少なめの負担。
給料が多くなっていけば、その分、税金や社会保険料の負担が重くなっていくのです。
その人の給料に応じて公平に負担していこうというのが、そもそも社会保険料や税金を考える上での根底となっています。
気を付けることは、税金や社会保険料の支払いには、少々タイムラグがあること。
4月と5月の給料は大きく異なるし、2年目の給料もちがってくるのです。
①就職後最初の4月の手取り:約19.7万円
「お!意外に多いな」
就職をした4月の給料から差し引かれる社会保険料は、雇用保険のみ。
平成25年度の保険料率は0.5%。
20万円なら1000円ほどになります。
税金は10%の所得税が差し引かれます。
②翌月5月の手取り:約17万円
「こんなに引かれるのか… 社会人になったのだから仕方がないか」
5月になると健康保険と厚生年金保険の保険料が差し引かれます。
勤務先によって社会保険料の負担は変わってきます。
③就職後1年目の6月:約16万円
「え?」
給料明細を見て、愕然としてはいけません。
実は就職2年目からの手取りはさらに下がってしまいます。
なぜなら、住民税の支払いがスタートしたからです。住民税は前年度の所得に対してかかってくるのです。
そう、就職1年目よりも2年目の方が手取りは少なくなっていきます。
もちろん、給料がアップしていれば問題ないのですが、わずか1年では考えにくいもの。
就職したら計画的にお金を使ったり、貯めたりしていきましょう。
お金は貯めるばかりではいけませんよ。
さらに勉強をすることなど、自己投資を行っていくことも大切です。
でもたまにはご褒美も必要ですね。
賢く使って、賢く貯める。これが「よいライフプランニング」です。
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