【2013年 第6回 えっ!無免許運転や飲酒運転でも保険金が払われるの?】 大学生のためのパーソナル・ファイナンス
横川 由理(ヨコカワ ユリ)⇒ プロフィール
無免許で車を運転してはいけません。ましてや、飲酒運転なんて、絶対に許されないこと。でも、無免許運転や飲酒運転であっても保険金が支払われることをご存知でしょうか?
自転車での事故
自動車保険には、自賠責保険と任意の自動車の2種類があります。自賠責保険は自動車だけでなく、バイクや原付であっても加入することが義務づけられています。
自動車事故によって、他人にけがをさせてしまったり、死亡させてしまった場合に、まず自賠責保険から保険金が支払われます。たとえ、無免許運転や飲酒運転であっても、保険金は支払われるというしくみになっています。というのも、そもそも保険は被害者を救済するために存在するものだからです。
とはいえ、自賠責保険の保険金は、十分な金額ではありません。病院へ支払う治療費は、被害者一人につき120万円まで。健康保険は使えませんから、全額自己負担です。すぐに120万円を超えてしまうはずです。
さらに、死亡事故を起こしてしまったときは、3,000万円まで保険金が支払われます。
このように、自賠責保険からの支払いは上限が決まっていますし、相手の車など、いわゆる「物」を壊してしまった場合には、保険金は支払われません。そのために、別途、販売されている自動車保険に加入して、いざというときに備えるわけです。一般に、任意の自動車保険といわれています。
たとえば、死亡事故を起こして8,000万円の損害賠償金を払うことになったケースでは、3,000万円が自賠責保険から。そして、残りの5,000万円は任意の自動車保険から支払われます。
また、相手の自動車を壊してしまったり、ガードレールを壊してしまうこともあるでしょう。自賠責保険では、「物」に対する補償はありませんが、任意の自動車保険なら他人の「物」を壊したときであっても、保険金が支払われます。
ただし、自分のケガや死亡、そして、自分の自動車の損害は対象外。自分に非があるケースでは、自分に対しての保険金は支払われません。あくまでも他人を救済するという考え方が基本です。
自動車は走る凶器。
自動車保険へ加入することはもちろん、ルールを守って、安全に乗りましょう!
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