【 2009年 第11回】家計総決算2009(1) 家計
佐藤 益弘(サトウ ヨシヒロ)⇒プロフィール
突然ですが、次のような質問に答えられますか?
「今年1年間で貯蓄できた額は、いくらくらいになりそうですか?」
【パッと答えられる人】
→家計管理の達人です!きっと年間の貯蓄目標額、毎月の貯蓄額を決めて管理されていることでしょう。そのまま目標に向けてがんばってください!
【通帳の残高欄が頭に浮かんだ人】
→なかなかいい線いっています!給料で生活して余った額をそのまま貯蓄としている人もいるでしょう。
これからは目標貯蓄額を決めて、攻めの姿勢で貯めていきましょう!
【検討もつかない人】
→行き当たりばったりでお金を使っていては貯まりません。これを機に1年に一度は家計収支を把握し、家計の見直しを行いましょう!
実行する人としない人では、10年後、20年後、あなたの老後生活に差がでてきますよ。
冒頭からいきなりの質問に困惑してしまった方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、この質問、実は家計を知る上でとっても重要な要素なのです。
以前、このコラムでもお伝えしましたが、家計の構成はシンプルです。
<収入>-<支出>=<残> 残の積み上がりが<貯蓄>です。
従って、1年間の貯蓄額を知るというのは、年間収支を把握するということになります。
赤字であれば、貯蓄が減っていることになります。早急に対策を打つ必要があります。
現在の収入に生活レベルは見合っているのか。もしくは、収入を増やした方がいいのか。それとも、今だけ出費が増える時期なのか。現状を知り、原因を探りましょう。
1年を振り返り、どのような大きな支出があって、月々の生活はどうだったのかを振り返ります。
それは、来年の家計管理を成功させる鍵を握っています。
次のステップを参考に、1年の決算をやってみましょう。
1年の決算をやってみる
Step 1.『可処分所得』を把握しよう!
Step 2.『年間支出』をおおまかに把握しよう!
Step 3.『何に』『いくら』 使っているか振り返ってみよう。
Step 4.家計を見直してみよう!
Step 5.理想の家計割合をチェックしよう!
Step1 『可処分所得』を把握しよう!
可処分所得とは、収入から社会保険料や税金を引いた、自由に使える所得のことをいいます。
年収は気になっても、実際に手元に残るお金を気にする人は少ないのではないかと思います。
一般的には、年収の約8割が可処分所得です。
用意するもの:会社員であれば12~1月頃に会社から配布される「源泉徴収表」、5~6月頃に配布される「住民税納税通知書」(ない場合には給与明細書)
Step2 『年間支出』をおおまかに把握しよう!
収入面が分かったら、次は支出面の把握です。
「1年間の貯蓄額が分かっている方」は、可処分所得から貯蓄額を引いてみましょう。それが年間で使った支出額になります。
「どのくらい貯蓄できたか分からない方」は、今、手元にあるお金(例えば、預金通帳の残高)が昨年の同時点とどのくらい増えたか、あるいは減ったか調べてみましょう。
可処分所得から差し引くと、1年間で使ったお金が出ます。
年間の支出額をあらためてみると、どうですか。
あれ?こんなに使っているの?!と首をかしげたくなりませんか?大切なお金が使途不明金で消えていかないためにも、来年は家計簿をつけ始めてみてはいかがですか。
次回は、続きをお伝えします。最後のコラムになります。お楽しみに!
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