【2005年 第2回】ご当地自慢~浪花の街でリートが始まる~ ボーナス
猪股 豊(イノマタ ユタカ)⇒ プロフィール
浪花の街でリートが始まる。
首都圏以外の物件を中心とするものは、福岡リート投資法人に次いで2本目となるが・・・東海地方にも現れるか?
それを検証するためにも関西の大物「阪急リート」を見てみよう。
阪急リート投資物件
投資物件は商業施設、事務所、複合施設が中心であり、50%以上は商業用途区画にあるものとなる。
当初組み入れ5物件のうち4物件が商業施設、1物件が複合施設だとなっており、集客力に優れた、梅田駅前のHEPファイブ(阪急ファイブビル)となっている。
阪急電鉄グループの強みを利用する為に、関西圏への投資比率を50%以上とし、そのほかの地域は首都圏や全国の政令指定都市、それに準ずる都市となっている。
阪急リートは情報提供や物件取得の優先交渉権について阪急電鉄グループと協定を交わしており、その力を活用する事ができ、その管理ノウハウの高さの評価出来るものである。
一方、阪急梅田駅ターミナルに隣接する茶屋町東地区で計画されている再開発ビルは、当初計画では9階建ての商業・業務ビルであったが、分譲住宅を入れ、30F-40F程度に高層化し、中高層部を分譲住宅に、低層部を商業施設とする案が有力となり、茶屋町西地区の商業ビルと合わせ、茶屋町地区の再開発が始動しはじめた。
阪急リートは、今後が期待される地域を確保したかたちで進んでおり、今後の展開が期待される。
阪急リートの特徴
阪急リートの特長は収益構造にある。
売上歩合賃料を含むテナント契約が全体の51.1%と多く、景気拡大局面で個人消費が伸びれば、売上歩合賃料部分のアップが期待できる。
従来のリートでは賃料契約において固定賃料の比率が大半で、契約更新等の発生がない限り、賃料アップが困難であった。
しかし、景気減退局面でのリスクを抱えていることも指摘が出来る。
平成17年10月26日、62万円の公開価格を1.61%上回る63万円の初値で東証に上場し、第1期となる05年11月期は実働運用期間が1年で、1口当たり予想分配金は1万8387円。第2期の06年5月期は1万2701円を見込んでいる。
浪花にファンドが誕生したのだが、今度は東海ファンドの番である。
世界に名をとどろかせている巨人が音頭を取った「東海ファンド」の成立の時期も近い!?
【2005年11月22日00時00分】
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