【2008年 第12回 修行が足りん!】地域コラム 九州・沖縄
西谷 由美子(ニシタニ ユミコ)⇒ プロフィール
この記事がアップされるのは12月中旬。早いもので今年もあと残り僅か。歳を取るほどに、月日の経つのが早く感じられるのはなぜでしょうか?だんだんタイムリミットが近づいてくる(?)と思うと、まだまだ勉強しなければ・・・と思うことばかりです。
つい先日、「パノプティコン(panopticon)」という英語(専門用語で「監視塔」、日常生活の中には殆ど出てきません)を初めて触れて以来約ウン十年、「パプティノコン」と間違えていたことに気づきました。あと、パレスチナ地方の、イエスが布教を始めた地域と聖書にある湖は「ガリラヤ湖」なのですが、「ガラリア湖」だとばかり思ってたこともあったし・・・今思い浮かぶのはこれくらいですが、もっと顔から火の出るような経験も多数あります、当然。
言い訳ではありませんが前回の記事のように、つい思い込みから誤解してしまう、というのはこの仕事をしていてよく経験します。多いのは年金・保険関係。
例えば医療保険で、「10年間入院給付金を申請しないと『健康お祝い金』を10万円お支払いします」という説明ですね。
「病気入院しないと10万円もらえるなんてラッキー!」と受け取られる方が、最近は少ないのですがまだまだいらっしゃいます。その10万円、毎月払ってる保険料の中から積み立てられたもの、つまり元々あなたのお金なんですけど・・・別に保険会社があなたにプレゼントする訳ではないのです。冷静に、健康お祝い金があるタイプとないタイプの保険料を10年間比較してみる、という作業をするとわかるでしょう、最初に感じたお得感は意外と小さくなることが。
また、サラリーマンのだんな様に扶養されている主婦の方が「私の年金保険料は、しっかりだんなのお給料から差し引かれているのよね。」という場合。
理論上は正しいのですが、金額的にはイマイチですよね。だって同じお給料の金額で、独身の方とだんな様と厚生年金保険料を比較すれば同じ金額だと気づかれるでしょう。正確には被用者全員で負担しているわけですから。
ここからダブル・インカム、正社員としてしっかり保険料負担している主婦の方がグチる事態が出て来るんです。
「ウチは専業主婦のいらっしゃるご家庭の、約2倍の厚生年金保険料を負担してるけど、主人が亡くなった後の遺族年金は同じ金額しかもらえないのよね。私の保険料はほぼ、掛け捨て!」
さらには自営業の方の奥様は
「あら、ウチなんか私は無収入でも毎月国民年金保険料、しっかり払わされてるけど、子供がいないから、遺族年金ゼロよ!保険料負担してない人が遺族年金もらえて、負担してる私が遺族年金もらえないなんておかしい!!!」
制度の詳細を学んでいないと、いろいろな誤解が生まれ、各階層での対立が生まれてしまうことは、日本国民として非常にもったいないことだと思います。特に今のような「未曾有」の経済危機の状況にある日本として。で、私の活動が少しでもそのお役に立てば、と思う今日この頃なのであります。
さて、ちょっと堅苦しくなりすぎましたので、最後に笑って来年を迎えましょう。最低限度の一般常識がどんなに必要かというお話です。女の子に「ミズキちゃん」と命名しました、可愛い。で、使う漢字が「海月」、それ「クラゲ」って読むんですけど・・
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