【2008年 第1回 田舎暮らしのホントのトコロ 「ところで田舎って?」】地域コラム 中国・四国
キムラ ミキ
最近、関心の高まっている田舎暮らしですが、
そもそも、「田舎」とは何かを考えたことはありますか?
主婦10万人の声を社会に発信する主婦マーケティング会社株式会社キャリアマムが行った
調査「WEB調査 ~都会と田舎のアンケートより~」によると、
「田舎」というイメージには、以下のようなものが挙げられていました。
イメージとして挙げられているキーワードを見ると、
おおよそ、田舎とは自然が豊かである一方、
交通の便や買い物の便が悪いというイメージなのでしょうか。
このような田舎のイメージを
目にするたびに私は「場所によりけりでしょ…」と感じてしまうのです。
というのも、私が生まれ育った鳥取県、人口が日本で一番少ない県ですが
コンビニくらいありますし、買い物に困ったことはコレといってありません。
その一方、大学生活を過ごした東京都清瀬市には
カブトムシどころか、クワガタまでいましたし、ちょっと散歩に出かけた林の中で
青大将に出くわしたことだってありました。
いやはや、何をもって「田舎」というものなのか。
単なるイメージだけでは、スッキリしないので
大辞泉で「田舎」という言葉をひいてみると以下のように書かれていました。
い‐なか〔ゐ‐〕【田‐舎】
1.都会から離れた地方。
2.田畑が多く、のどかな所。人家が少なく、静かでへんぴな所。
3.生まれ故郷。郷里。
4.(名詞に付き、接頭語的に用いて)素朴・粗暴・やぼなどの意を表す。
ふむふむ。しかし、なんともアバウトな!
1の意味で考えても、都会から離れた地方といっても、東京のどこから何キロまでなら都会で何キロ以上離れれば田舎なのかの基準はありません。また先述の清瀬市は電車で池袋から30分程度の場所なのに、2の意味でいうところの田畑が多く、のどかなので、東京都なのに田舎?ということになります。3の意味にいたっては、東京生まれの人の都会人は東京を田舎だと呼ぶことになり、オカシなお話です。
3の意味に関する例は冗談ですが、とどのつまり、田舎を指し示すこれといったモノサシはないということなのでしょう。某男性アイドルグループが、とある村で自給自足の生活を体験している姿やドラマ等に出てくる漁村農村のイメージも少なからず影響し、一人ひとりの主観によるところが大きいものだといえます。
しかし、セカンドライフの生活の舞台として「田舎暮らし」を考えている方、大学生活が終わったら実家に戻って仕事をしようと考えている方、スローライフを楽しもうと考えている方等々、一口に「田舎暮らし」といっても様々なカタチがあり、その人その人のイメージする「田舎」は、ある人にとっては、地方都市であり、またある人にとっては山であり、海であり、自給自足の生活であり…というように、様々な「田舎」のカタチがあるものです。
「田舎」を単にひとくくりにしてしまうのではなく、「田舎」のもついろんな顔について、もう少し掘り下げて、次回からお話をしていこうと思います。
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