田舎暮らしのホントのトコロ 「目的を考えてみよう(2)」【2008年 第3回】

【2008年 第3回 田舎暮らしのホントのトコロ 「目的を考えてみよう(2)」】地域コラム 中国・四国

キムラ ミキ

 

 

 

 

 

 

前回は、まず田舎暮しの目的を考えてみることが大切!ということについてお話をしました。田舎暮しの体験等を通じて、その目的が明確になってくるにつれて、どんな場所で「田舎暮し」を実際に行うのが自分に合っているのかが見えてくると思います。

しかし、体験をしてみるにしても、どこで体験をするのがいいのか…?

その答えは、漠然としながらも皆さんの頭の中にしかないのですが、今回はその点について考えてみようと思います。

確かに、当コラムの第1回でお話したように、「田舎」の概念とは、漠然としているものですから、日本全国、世界中に田舎暮しのステージとなる場所は無数に存在します。以下のような手順で、漠然としたイメージを具体的に絞り込んでみてはいかがでしょうか?

1.国内なのか海外なのか
当然ですが、海外にも田舎は存在します。ご自身のイメージされている田舎が国内なのか、海外なのかをまず考えてみましょう。(以下は、国内について考えていきます。)

2.国内のどの地方なのか
日本を大きくブロック分けをすると、北海道、東北、関東、甲信越、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄の11ブロックに分けられます。
この中で、例えば出身地などの馴染みのある場所や、旅行などで訪れて感銘を受けた場所、テレビなどの映像で見て憧れのある場所などなど、どのブロックに住みたいのかいくつかピックアップしてみましょう。

3.選んだブロックのどのあたりに住みたいのか
2.でブロックをピックアップした後、漠然とした目的でもかまわないのでそのブロック内のどんな場所に住んでみたいのかを考えてみましょう。
海の近くがいいのか、川の近くがいいのか、山の近くがいいのか、それともある程度自然の近くではあるけれども市街地がいいのか…など、地図やインターネットで情報収集しながら、大まかに考えてみるとよいでしょう。

上記の1~3を考え終えるころには、田舎暮しを実際に行う場所のイメージだけでなく、具体的な場所についても、具体的な姿が見えてくるものと思いますので、その具体的な場所での田舎暮しの体験にチャレンジされてみると、より具体的に自分に合う合わない場所であるということが明確化すると思います。

ただ、上記の1~3を考えることは、もし、パートナーと一緒に田舎暮しを行う予定であるなら、なおさらですが、たとえ1人で田舎暮しを行う予定でも、必ず複数人で考えた方が良いと思います。やはり、一人で考えると、ついついイメージに偏りが生じることもあります。その結果、収集すべき情報に偏りが生じることもありますし、自分は良いと思っていてもパートナーのイメージする田舎暮しの場所でないこともあるでしょう。

田舎暮し体験ツアーなどを利用して、目で見て体で触れてみることが大切ではありますが、頻繁にその時間もとれないという場合もあるとは思いますが、現在、各自治体では都市部からの移住に対して積極的に取り組んでいるところも多いですから、担当窓口に問い合わせ、資料を取り寄せたり、質問をしたり、することで、詳細な情報(田舎暮し体験者の話や支援施策等)を入手することもできますし、その窓口対応の良し悪しにより移住者を受け入れた経験の多寡、住みやすさを推測することもできるでしょう。

当てずっぽうに、いろんな場所で田舎暮しの体験をしてみるよりも、十分に下調べをした後、体験をしてみるとよりその場所や田舎暮しそのものについての理解がより深まると思います。

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