【2008年 第8回 田舎暮らしのホントのトコロ「田舎は暑いの?寒いの?」】地域コラム 中国・四国
キムラ ミキ
田舎暮しの候補地として、下見に行ったり、体験ツアーに出かけたり…という場合、旅行がてら気候の穏やかな時期に行かれる方も多いでしょう。確かに、寒さにガタガタ震えながら、真夏の日射にくらくらしながら、では体調も崩しかねませんから、じっくり見る…という観点では気候の穏やかな時期に下見などにお出かけになることは間違いではありません。
しかし、実際にその場所に住むとなったら、いくら経験したくなくても、経験することになるのがその土地ごとの気候条件です。タイトルにある、暑さや寒さが厳しいエリアの他にも、毎年台風が上陸するエリアであったり、積雪などの影響を受けやすいエリアであったり、することもあります。
「住むこと」と「観光すること」は全く別物ですので、旅行もかねて、大まかに下見をした後に、実際にその場所を田舎暮しの場所として検討する段階になったら、そのエリアの気候を確認しておくことが必要です。そして、実際にそのエリアの一番厳しい季節の時に、訪れてみるということを忘れないでください。
わたしの地元、鳥取県米子市と東京の平均気温を調べてみますと、確かに冬は東京よりも気温が低いことが分かりますが、5℃を下回るのは3か月。夏も東京のように30℃を超すことは全体的に少ないことが分かります(図参照)。つまり、やや寒い時期はあるけれども、1年を通してみると過ごしやすい気候であることがわかります。
山陰というと、「山の陰」という文字イメージから、いつも曇っているとか、かつ日本海側だから積雪も多いとか、とかく暮らしにくいと思われることも多いものです。しかし、米子市を例にとれば、確かに積雪はあるものの、少なくとも自宅およびその近所では、屋根に上って雪下ろしをした経験もありませんし、目にした経験も皆無です・・・。
このようにイメージと実際の状況は異なるものです。また、少し気候という点から逸れるかもしれませんが、例えば南国暮しを検討している方の視野には、ムカデやゴキブリなどの虫が多いという点などが、きちんと入っているでしょうか?
単純に、気候条件がどうか?という点だけではなく、その気候から生じる自然条件はどうか?ということにも向き合うことは大切なこと!それによって、生活していけるかどうかの判断の目安もうまれますし、気候条件や自然条件に適した住まい探しをしていけることにもつながっていきます。
まずは、田舎暮しを検討されているエリアの自治体のHPを見たり、役所に問い合わせたりして、気候条件のデータを現在お住まいのエリアの気候条件と比較してみることから始められてみるとよいでしょう。その上で実際に生活していく中で、どのようなことに注意をしなければならないかに注目してみると、検討エリアについての理解をより深めることができると思いますよ。
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