【2006年 第1回 】[住宅] データから見る地域の特徴 ~購入すべきか…賃貸続けるべきか…それが問題だ!~
佐藤 益弘(サトウ ヨシヒロ)⇒ プロフィール
私たちFPが相談をお受けするケースとしても多く、また人生の分岐点として登場するのが “教育”(2006年1月に登場) “住宅購入”(今月) “老後”(2005年10月に登場) という「人生の3大支出」です。
皆さんは気づかれていないかもしれませんが、私たちFPは、“お金”という縦の軸と“時間”という横の軸を使い、お客様の人生の損得勘定を(お客様と)一緒に考えるというお仕事をしています。
そして、その中で、世間一般の“価格”という指標とみなさんが一人一人固有に持たれている“価値(感)”の違いをお伝えし、経済的な健康状態を維持、増進頂くお手伝いをするのがお仕事なのです。
首都圏エリアの住宅数
南関東は3400万人を超す人口を抱え、また、153兆5000億円ものGDPを生み出している日本でも有数の地域ですから、数値も大きくなっています。とくにここ数年は都心回帰現象により東京の住宅数は5年前の統計(1998年)に比べ38万戸も増加しました。
首都圏エリアの持ち家比率
次に、持ち家比率ですが、5年前の統計(1998年)の数値よりは増加しているとはいえ、全国平均:61.2%に対し、埼玉県(64.1%)、千葉県(64.3%)は遜色ないのですが、神奈川県が56.3%…首都:東京都に至っては44.8%と持ち家率は半分以下となっており、他の地域と比べてもかなり低い状況です。
これは他の地域と比べ、住宅価格が高いことも影響しているでしょう。
首都圏エリアの集合住宅比率
最後に、人口密度も高いことから、他の地域と比べマンションやアパートなどの集合住宅に住んでいる比率も高いのがこの地域の特徴でしょう。
全国平均:40.0%に対し、埼玉県(41.6%)、千葉県(42.3%)、神奈川県(54.8%)、東京都は68.0%と、実に2/3以上の方がこの形態で住まれています。
ある意味、特殊な地域といえるかもしれませんが…モノや情報があふれ、便利な地域ですが、反面、物価も高く、土地も狭い、環境にも一抹の不安のあるこの地域で、様々な住居形態を取っているのは、賢く生き抜くための知恵なのかもしれません。
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