【2011年 第36回】 生命保険の削り方は? ~相談コラム~
佐藤 名ゝ美(サトウ ナナミ)⇒プロフィール
このコラムは、相談いただいた事例を紹介するコラムです。
相談者・家族構成
- 相談者 夢家族さん
- 家族構成 夢家族さん(33)パート・夫(37)会社員・長男(6)・長女(3)・母(63)パート
相談内容
夫が独身時代に入っていた生命保険を続けてきましたが、ボーナスがなくなり続けるのが難しくなっています。
今は母と同居しているため、いろいろな面で助け合っていますが、3年後にはマイホームを建てる予定(土地あり)です。
保険の上手な削り方と貯蓄の仕方を教えてください。
回答
「保険を削りたい」というストレートなご要望です。大まかなかに内容を伺いましたが、1~2割程度の保険料削減でしたらそれほど難しくはないと思います。
生命保険は、養老保険や学資保険、個人年金保険といった「貯蓄型」のものと、定期保険などの「保障型」のものに分けられます。
これを前提に、それぞれの見直しポイントを押さえていきましょう。
まずは貯蓄型について。一口に「貯蓄型」といっても、被保険者の年齢や性別、予定利率(契約の時期によって異なる)などの条件次第で、払った金額の倍ほどになって返ってくるものから、1割ほども元本割れするものまで、効率は驚くほど違います。
保険証券を拝見していないので断言はできませんが、お子さんの年齢(加入時期)から推察して、学資保険は高い確率で元本割れしているものと思われます。
まずは払い込み総額と受取総額を計算してみましょう。あまり損失が大きいようでしたら、教育資金については組み立て方法を変更することも検討の余地があるかもしれません。
「保障型」の場合、何といっても「必要保障額の計算」が見直しのカギとなります。
もしもの場合の「出て行くお金」にばかり気を取られると、不安は増すばかり。公的遺族年金や、ご自身の収入など「入ってくるお金」についても見積りましょう。その上で「不足する額」のみ保険で準備すれば十分です。
現在の、夫に万一の場合の保障額は6,500万円だそうですが、ご一家の場合、3,000~4,000万円で十分だと思います。
マイホームについて、「3年後」というのには何か事情がおありでしょうか。単に「頭金を貯めてから」ということでしたら、低金利で数々の施策が受けられるうちに早目に取りかかる方が、よい結果をもたらす可能性も十分にあると思います。
このコラムは、熊本日日新聞(2004年4月~2005年3月)に掲載された「家計CHECK」を加筆修正したモノです。
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