【2011年 第4回】 訪問サービスを利用する ~実録介護保険~
浅川 陽子(アサカワ ヨウコ)⇒ プロフィール
必要なサービスは何か、ケアマネージャーとよく相談してケアプランを作成し、サービスを受けましょう!
訪問系のサービス
要介護(支援)認定を受け、ケアプランを作成してもらうケアマネージャー、介護事業者との契約を行い、ケアプランにそって、介護サービスをうける事になります。訪問系のサービスは以下のようなものがあります。
訪問系の在宅サービスで最も利用が多いのが「訪問介護」です。「訪問介護」は、身体介護と家事援助の2つに大きく分けられます。身体介護は、食事や排せつの介助、衣服の着脱、清拭、入浴介助、身体整容、体位交換、移動・以上の介助、起床や終身の介助、外出介助等です。
家事援助は掃除、洗濯、調理といった日常生活の支援ですが、いろいろ制約もあり、ヘルパーさんに依頼できないものには、
①本人以外の部屋の掃除や洗濯、調 理など、家族のための家事
②庭の草取り、水やり、ペットの世話
③大掃除、不要品の片づけ、家具等の移動等があります。
ヘルパーさんに頼めることはヘルパーさんに任せて、頼めない部分は家族が担うか、または「自治体のサービス」や「NPO法人の活動」、「民間業者のサービス」などを活用するのも手です。
<居宅サービスの利用限度額と自己負担>
介護サービスを受けた場合、介護度に応じた月額限度額内で、実際に受けたサービス費用の1割が自己負担です。
<介護サービスの利用額――地域によって単価が違う>
それぞれの介護サービスの費用とはいったいいくらぐらいかかるのでしょうか?
サービスごとに決められた単位に単価をかけた金額がサービス費用になります。 サービスごとの単位は全国一律ですが、単価は地域ごと(特別区、特甲地、甲地、乙地、その他)にまたサービスでの違いで単価が変わります。(10 円~11.05円)
ちなみに単価の高い「特別区」は、東京の23区です。「特別区」の訪問介護の単価は11.05円、東京の三鷹市や神奈川県横浜市は「特甲地」は10.7円、神奈川県相模原市は「乙地」で10.35円です。
例)要介護1の方
生活支援30分以上1時間を毎日、身体介護(入浴介助1時間)週2回利用
サービス単価 10.35円とすると
229単位×30回+584単位×8回=11,542単位
単価10.35円 18,412×10.35=119,459円 1割の11,945円が自己負担
私の実家では、母が要支援2、父が要介護2の状態の期間が長く、通常、身体介護で父の入浴介助、生活支援としては、週1回の買い物、掃除をお願いしていました。介護度は要支援2ではありましたが、膝の悪い母は、よく転倒し、半月ほど歩行困難になる時もよくあり、その場合は急きょ、身体介護、生活支援のサービスを増やしてもらう必要がありました。ただし、母は要支援2ということで、介護保険で全額カバーすることができず、自己負担になるときもありましたが、 それでも、1週間ほど毎日ヘルパーさんに来てもらえたことで、非常に助かりました。
ケアプランは毎月作成されますが、緊急の時は、ケアマネージャーに連絡し、フレキシブルな対応をしてもらえることも覚えておくとよいでしょう。
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