【 2005年 第3回 】 愛知県人は高所得・食道楽!? ~老後
大沼 恵美子(オオヌマ エミコ)⇒プロフィール
ハレとケの区別がはっきりしている愛知県
愛知県人は、ハレとケの区別がはっきりしている、使うところは使うが日常生活は質素、と世間一般に言われていますが、本当のところはどうなのでしょうか。
2003年「都道府県別常用労働者現金給与総額」(資料:厚生労働省「毎月勤労統計調査年報」)によると、愛知県は東京、神奈川、大阪についで全国第4位の現金給与を得ており、製造業に限ってみると大阪を抜いて堂々の全国第3位。製造業の強さが光ります。
愛知県の消費支出
一方、消費支出はというと、「都道府県別勤労者1世帯あたりの年間収入、消費性向、貯蓄・負債残高」(「全国実態調査」1995年実施)では、東京79.1%、神奈川79.8%、大阪78.2%に比べ愛知県は76.2%と3%程度低いのです。
ちなみに全国第一位は福岡県で81.9%。その差はなんと5.7%! この数字からも「質素倹約を旨とする」「ハレの日のために貯蓄に励む」というイメージが浮かび上がってきます。(「全国実態調査」は5年毎に行われるので1995年が最新の資料です。)
消費の中身
では消費の中身はどうなっているでしょう。2003年「都道府県別消費支出の内訳」(資料:総務省「家計調査年報」)をもとに、食料と教育費の消費支出に占める割合を出してみました。
西高東低な食料と教育費
東京都は、それぞれ23.7%と5.2%、神奈川県は22.9%と4.7%です。愛知県はというと、食料25.6%、教育費5.6%、大阪府にいたっては26.6%と6.7%でした。京都もやはり26.7%、5.1%と高く、食料と教育費に対する支出は西高東低になっています。
愛知県は、所得水準が高く教育熱心な豊かな県のようです。実感していますか?
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