【 2009年 第 11 回 】予定外の出費絶えず毎月赤字 相談コラム
高原 育代(タカハラ ヤスヨ)⇒プロフィール
- 相談者
まさじさん一家 - 家族構成
夫(31)公務員、まさじさん(31)パート、長女(5)、次女(2) - 相談内容
今年の2月に家を購入。夫は仕事柄飲み会が多く、予定外の出費が絶えません。毎月赤字で困っています。
家計簿をつけてもどこを改善して良いのかわからないし、忙しいこともあって、今はつけなくなりました。
保険料が少ないのではとも思うのですが、まずは赤字をなくしたいです。どこを見直したらいいのか教えてください。
- 収支表
- 回答
厳しいようですが、本気で赤字を改善したいと思うなら、家計の詳細を記録してお金の流れを把握することが必要です。家計の支出には、教育費や住宅費等のように決まった金額の費目と、食費や日用品費等自分で予算を決めてやりくりしやすい費目とがあります。「特にムダづかいをしているつもりがないのに気がついたら赤字」という家計は、後者の費目の管理ができていない場合が多いのです。パート勤めと子育てとで忙しいでしょうから、きちんと家計簿を…と思うと続かないかもしれません。ノートやスケジュール帳など自分にとって続けやすいスタイルで再挑戦をしてみてください。とりあえず、食費・日用品費・娯楽費・交際費の4費目に絞って、1ヶ月間記録を取っていくら使ったのか集計します。1ヶ月だけでは反省点も見えにくいですが、2ヶ月・半年・1年と続けることができると、月ごとを比較してやりくりの弱点が見えるようになりってきますし、年間の予算の見通しが経つようになってくるはずです。交際費や娯楽費・被服費・車費等は、家族のライフスタイルや価値観により優先順位をつけて予算の配分を考えることも大切。そうすれば、どこをどれだけ節約するべきか、収入のうちいくらを貯蓄に回して、残りをどう予算配分すればよいかがわかってきます。来春からは下のお子さんも幼稚園に通い、費用も2倍必要になります。今後は教育費の負担が増加していきます。ボーナスは着実に貯蓄していかないと後々苦しくなりますよ。予定外の出費をボーナスで補填しないで済ませるために、月予算内にあらかじめ「予定外出費」として予算をとっておくのも1つの手です。余った月は次月に繰り越して、毎月のやりくりとは別管理をしておくと、突然の出費に対応しやすくなるでしょう。また、あと数回で車のローン返済が終わるので、浮いた分は引き続き、車検費用等として積み立てをしていきましょう。
生命保険についても工夫の余地はありますが、まずは家計状態を整理するのが先決。その上で、どんな保障がどれだけ必要かをしっかり見極めて見直しに取り掛かって下さい。
このコラムは、熊本日日新聞(2004年4月~2005年3月)に掲載された「家計CHECK」を加筆修正したモノです。
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