【 2009年 第 10 回 】歯磨き粉は必要? 歯を大切にする
福島 久美子(フクシマ クミコ)⇒プロフィール
色とりどりの歯磨き粉
最近、ドラッグストアの歯磨き粉コーナーがカラフルになっているような気がしませんか?
柑橘系、フローラル系、ミント系など、パッケージも人目をひく派手なものや、ギフト用を想定したデザイン性重視のものまで色とりどりに並んでいます。
最近の新聞記事によると、オーラルケア市場全体は伸びているものの歯磨き粉市場はずっと横ばいが続いているため、メーカーが「味」の充実、多様化に力を入れ消費者にアピールしているという背景があるようです。
歯磨き粉のデメリット
ところでこの歯磨き粉、古代エジプトの医学書に既に登場していたほどはるか昔からあったと言われていますが、現代にあっては歯磨き粉を使うことのメリットデメリットについての議論も一部あるようです。
蜂蜜や塩、炭、薬草などの自然素材で作られた歯磨き粉を使っていた昔ならば心配なかったと思われますが、化学物質を使う現在は、機能の進化の裏にある弊害についてもささやかれているからです。
たとえば、発泡剤。
たっぷり泡立つものは、合成界面活性剤という化学物質が使われていることが多く、刺激も強いので歯磨き直後は一時的に味覚が麻痺したり、泡立ちすぎると「よく磨けた」気になってしまい、実のところ磨き残しが多いという落とし穴があるそうです(歯科衛生士さん談)。
そして、研磨剤。
歯を白くしたり、プラーク(歯垢)除去といった効果が謳われていますが、歯のエナメル質を削り、歯を弱めてしまうこともあるので、なるべく粒子の細かいものを選び、つけすぎない、磨きすぎないことが勧められています。
歯磨き粉のメリット
歯磨き粉をつけなくても歯ブラシできちんと磨けば十分きれいになるという歯医者さんもいますから、では歯磨き粉は要らないか?と言えば、そうでもないと思います。
朝はフレッシュヨーグルト、お昼は印度カリー、午後のおやつはビターチョコで夕食後のデザートにパンプキンプリン・・・これ、何だと思いますか?食べ物のメニューではありません。すべてフレーバー歯磨き粉と呼ばれる味つきの歯磨き粉です。
他にもキャラメル、はちみつ、コーラ、レモンティーなど、思わずそのまま食べたくなるような味がよりどりみどり・・歯磨きしながらこんなに色々な味が楽しめたり、気分をリフレッシュできるというプラスアルファの効果も歯磨き粉にはあるんですよね。
そして、歯磨き粉には、歯を強くするフッ素、虫歯の素になる酸をおさえるキシリトール、歯垢を分解する酵素入りなど、歯に良い成分が入っていることも忘れてはいけません。
私流の2段階歯磨き法
私の自己流ですが、最初に歯磨き粉をつけないで丁寧に磨いた後、次にお気に入りの歯磨き粉を使って爽快感やリフレッシュ感を味わう、という2段階歯磨き法も、さっぱりしてなかなか気持ち良いものですよ。
歯磨き粉を使う、使わない両方のメリットを上手く取り入れて、いつまでも美しい歯を保ちたいですね。
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