【 2009年 第 3 回】様々なクレジットカード~プロパーカード~ クレジットカード
キムラ ミキ
前回、クレジットカードの発行会社がどこであるか?によって、同じブランド(VISA等)でも、内容が違う場合があることをお話しました。今回から数回に分けて、クレジットカードの発行会社を業態別にセグメントして、それぞれの特徴を見ていきたいと思います。
プロパーカードとは
今回取り上げるのは、プロパーカード。
プロパーカードとは、カード発行会社が単独で発行するカードのこと。企業・団体と一緒に発行する提携カード(クレジットカードを発行している企業若しくは銀行が小売店などと提携して発行を行うカード)と異なり、純粋にカード会社固有のサービスを受けることができます。
その一方で、単独でのクレジットカード発行となるため、一般カードでも年会費がかかることが一般的です。
銀行系
銀行が単独で発行しているカードもプロパーカードのひとつです。銀行の子会社がクレジットカード発行会社を有し、国際ブランドを付加したクレジットカードを発行しています。
銀行系のプロパーカードをもつ大きなメリットは、わたしたちが銀行に対して感じている安心感や信頼感を有しているクレジットカードであるということでしょう。
そのため、クレジットカード審査の難易度が高くなることが多いため、社会的ステータスが高いという特徴があります。近年では、キャッシュカードとクレジットカード機能が一体化したカードも発行されています。
ただ、銀行の統廃合などで、関連する銀行系クレジットカード会社も同業他社と提携・合併するケースも出てきていますので、ボーダーラインがあいまいになってきている銀行系カードもあります。
信販系
信販系のクレジットカードとは、信販会社が発行しているクレジットカードのことをいいます。もともと割賦販売を行っていた会社がクレジットカード事業にも進出したために、信販系と分類されていましたが、信販系大手であった日本信販株式会社も現在では三菱UFJニコス株式会社となり、銀行系に転換するなど、業界再編も激しいため、ボーダーラインを引くのが難しい分類でもあります。
有名なところでは、ライフカードやジャックスカードなどがありますが、信販系クレジットカードは、銀行系のクレジットカードと比較すると、審査がやや緩和され、また返済方法も多様であることが特徴です。
その他
国際ブランドを運営している会社が、直にクレジットカードを発行しているケースもあります。5大国際ブランドのうち、American Express(アメックス)、JCB、ダイナースの3社はプロパーカードを発行しています。
特に、American Express(アメックス)、ダイナースはステータスカードとして保有されるケースが多く、年会費もやや高めですが、他社発行カードに国際ブランドが付加されている場合と異なり、プロパーカード独自のポイントシステムがあったり、サービスが受けられたりする場合もあります。
今回はクレジットカードの発行会社の分類として、銀行系、信販系などのプロパーカードを取り上げました。
提携カードが無料であることが多い一方で、プロパーカードは、年会費がかかることも多いため、保有カードの付加価値である独自のサービス等が自分にとって必要であるか、費用にみあうか、どうかを再度確認してみることも必要です。
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