【 2009年 第 7 回】クレジットカード~航空系カード~ クレジットカード
キムラ ミキ
今回は、カードを利用することで、マイルを貯めて無料航空券がもらえる航空系カードについて、見ていきたいと思います。
航空系のカードは還元率が高いことも人気のひとつです。ただ、年会費が一般的に2100円以上かかりますし、マイルの移行手数料がかかるものもありますので、カード選びには注意が必要です。
また、航空系カードは、ANAやJALといった航空会社またはその子会社が独自に発行しているものではなく、提携カードです。そのため発行会社によっては審査が比較的厳しいとされています。
具体的にどんなカードがあるか見てみましょう。
ANA系カード
ANA系カードには、発行会社が「三井住友カード」であるものと「JCB」であるものの主に2つがあります。
年会費はいずれも2100円で初年度は無料となっているほか、還元率にも差はありませんが、
注目をしたいのは、移行手数料。
発行会社が三井住友カードのANAカードでは、高レート(通常は1ポイント=5マイルのところ、1ポイント=10マイルで換算するレート)でのマイル交換をするためには、移行手数料として6300円(年間)かかります。その一方、発行会社がJCBのANAカードでは、高レート(通常は1ポイント=5マイルのところ、1ポイント=10マイルで換算するレート)でのマイル交換をするためにかかる移行手数料は2100円(年間)です。
確かに、三井住友カードの国際ブランドはVISAまたはMasterであることを考えれば、海外でも使えるメインカードとして持っておきたいと考える方も少なくないと思いますが、マイルをよりお得に貯めるという点ではJCBのANAカードの方が有利のようです。
JAL系カード
次にJAL系カードをみてみましょう。
年会費や還元率はANAカードと比較して、大きな差はありませんが、JAL系カードの提携先はANAカードに比べて多彩です。提携先には、ゴールドカードなどを除いた普通カードだけでも、鉄道会社(JR東日本、東急電鉄、小田急電鉄)や流通会社(東急グループ、小田急グループ)、国際ブランド(JCB)がありますので、ライフスタイルに応じてカードを選びやすいといえるでしょう。
また、電子マネー(PASMO、SUICA、Edy、WAON)のチャージでもマイルが貯まるカードがあるというのもANA系カードにはない魅力の一つです。クレジットカードをJALマイルを貯める目的で保有するのであれば、先ほど挙げた提携先が生活圏内にあり、よく利用される方にとっては相性がよいといえるでしょう。
その他
今回は、国内路線を有するANA系カードとJAL系カードを主にとりあげましたが、ユナイテッド航空やノースウェスト航空など外資系航空会社系のカードもあります。例えば、ノースウェスト航空系のカードはANA系、JAL系と比べてボーナスマイルが大量であるという違いもあります。
また、航空会社系のカードに比べて還元率も劣らず、年会費がお得なカードにクレディセゾンの発行する、「マイレージ・プラス」カードも視野に入れておきたいところです。年会費は1575円ですが、それに5250円の追加年会費をプラスすることで、カード利用1000円ごとに、15マイルが自動的に貯まります。
また、貯めたマイルは、ユナイテッド航空をはじめとするスターアライアンス加盟各社の特定航空券に交換することができます。このスターアライアンス加盟各社の中には、ANAも含まれていますので、貯めたマイルをANAの航空券に交換することもできます。
さいごに
帰省や旅行などで飛行機を利用する方にとって、航空会社のマイレージシステムはうれしいシステムですよね。私のまわりでも、マイルを貯めているという人も多いものです。
ただ、マイルを何のために貯めているか?という点で、あまりはっきりとした目的を持っていない人も少なくないのも事実です。マイルには、有効期限があったり、他の人にマイルを譲渡できなかったりなど、制限があります。何となく旅行に行くためにマイルを貯めていたけど、旅行に誘った友達に、「自分だけ無料なの?」とブーイングを受けた…なんて話も聞きます。
「マイル」という言葉に踊らされないで、本当に必要な特典なのかを見極めることも必要ですね。
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