【 2009年 第 9 回】クレジットカードとの上手な付き合い方~保険~ クレジットカード
キムラ ミキ
前回までに、クレジットカードそのものについて、いろいろお話をしてきましたが、今回はクレジットカードに付帯するオプションの一つである保険についてお話をしてみたいと思います。
海外旅行保険
海外に行かれる機会の多い方にとって、掛け捨ての海外旅行保険の費用が「もったいないな…」と感じている方も少なくないかもしれません。とはいえ、海外旅行先で病気やケガをしたときの治療費は、当然ながら日本の健康保険を使うことはできませんから、高額の治療費を請求されることも考えられます。また、何かを壊してしまった時などに備えて賠償責任費用も保険で準備をしておくと安心です。
海外旅行に行かれる際に、掛け捨ての海外旅行保険に加入する前に、まずは所有しているクレジットカードに海外旅行保険が付帯されていないかどうか、確認してみるといいでしょう。
ただし、クレジットカードに海外旅行保険が付帯されているからといっても、クジットカードによって補償内容は様々ですから、内容についてはしっかり確かめておくことが重要であることはいうまでもありません。
それでは保険内容のどのポイントについて確かめておくとよいのか、考えてみましょう。
自動付帯と利用付帯
クレジットカードに付帯している海外旅行保険の内容を確認する上で、知っておきたい用語として、「自動付帯」と「利用付帯」があります。「自動付帯」とは、海外旅行に行けば自動的に海外旅行保険の適用がなされるクレジットカードのことです。一方、「利用付帯」は、航空券や旅行費用を、そのクレジットカードで支払いをして初めて、海外旅行保険が適用されるクレジットカードのことです。
いざというときに保険の適用を受けようと思ったら、クレジットカードで旅行費用等を支払っていなかったために、保険の適用を受けることができなかった…なんてことにならないように、ご自身のクレジットカードに付帯している海外旅行保険がどちらにあたるのか、この機会に、確認されておくとよいでしょう。
治療費用
海外旅行保険における補償内容として、一番重要なものは、死亡保障ではありません。傷害および疾病における治療費です。その治療が入院に至った伴い、家族がサポートに駆けつける費用も補償されているとなお安心でしょう。
海外でケガや病気になって病院に掛かる場合、日本で病院に掛かるのと異なり、健康保険の適用がないため数百万円にも上る高額の治療費が必要となることもあります。そのため、治療費として少なくとも500万円以上の補償を確保しておくと安心でしょう。
その他
改めて、クレジットカードに付帯している海外旅行保険の補償内容を確認してみたら、安心できる内容ではなかった…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような場合には、海外旅行時に、損害保険会社各社が取り扱っている海外旅行保険のフリープランを利用し、不足している補償内容を補うこともできます。
また、海外旅行保険を付帯している無料のクレジットカードもありますので、保険のためと割り切って、海外旅行保険を付帯している無料のクレジットカードを複数枚保有することで補償額を合算し、補償内容の充実を図るという方法もあります。ただしこの方法で注意しておきたいのは、合算ができない場合もあるということです。この方法を検討する場合には、十分にクレジットカードの発行会社に合算が可能かどうかを確認しておきましょう。
その他の保険
クレジットカードの保険というと、海外旅行保険を思い浮かべる方が一般的であると思いますが、クレジットカード会社が生命保険や損害保険の代理店であることも少なくありません。その会社の発行するクレジットカード会員を一つの団体として扱われる場合、各々のクレジットカード会員が、団体割引を受けて安く保険に加入することができる場合もあります。
保険の見直しを検討されている方は、お手持ちのクレジットカードを発行している会社が取り扱っている保険を確認されてみるのもよいでしょう。
最後に
今回は、クレジットカードそのものではなく、オプション的な内容となる保険について、考えてみました。保有しているクレジットカードについてよく調べてみると、単なる決済ツールという顔だけでなく、思わぬオトク情報が隠れていることもあるものです。保険だけに限らず、保有しているクレジットカードの内容について、この機会に改めて調べて見られてはいかがでしょうか。新たな発見に出会えるかもしれませんよ。
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