クレジットカードとの上手な付き合い方~必要なカード?~【2009年 第 11 回】

【 2009年 第 11 回】クレジットカードとの上手な付き合い方~必要なカード?~ クレジットカード

 キムラ ミキ

クレジットカードには、発行の主体や受けられるサービスなどで、さまざまな種類があることを今までのコラムを通して、感じていただけたでしょうか。今回は、JCBが行っている「クレジットカードに関する総合調査」(以下、総合調査)の調査結果をもとに、私たちにとって必要なカードとは何かということについて考えてみたいと思います。

クレジットカード保有・携帯枚数

総合調査によると、クレジットカードの保有枚数の平均は3.4枚。また、それに対して携帯枚数(実際に持ち歩いているクレジットカードの枚数)は2枚との結果がでています。これは、2004年からの推移をみると、大きくは変わっていません。クレジットカードの保有率が85.1%であることを併せて考えると、2~3枚程度のクレジットカードを持ち歩いている様子が推測できます。

クレジットカードの利用理由

総合調査によると、クレジットカードを利用する理由のトップ3は、以下の通りです。
1位「現金を持たなくても買い物ができるから」
2位「ポイントやマイレージのサービスがあるから」
3位「不意の出費に備えて」

理由の1位、3位だけがクレジットカードを利用する理由であれば、何もどこの会社が発行するクレジットカードを利用しようかと迷うこともないと考えられます。
しかし、それらの理由に加えて「ポイントやマイレージのサービスがあるから」が2位に来ていることを考えると、単なる決済ツールというだけではなく、お得な節約ツールとしてクレジットカードをとらえている方が少なくないことがわかります。

クレジットカードの利用割合

クレジットカード保有者が支払いの際にクレジットカードを利用する割合が飛びぬけて高いのが「オンラインショッピング(インターネット通販)」、「ETC料金」、「航空券」です。
その次点をみてみると、利用割合が多いのは「百貨店」、「ガソリンスタンド」、「スーパー」などでの利用割合が多いことがわかります。

つまり、クレジットカード保有および利用者は「ETC料金」、また「オンライショッピング」や「プロバイダ料金」等、クレジットカードでなければ決済ができない、または決済が難しい場合の決済ツールとしてクレジットカードを保有および利用するケースと、最近の消費抑制意識の高まりによって節約を目的としてクレジットカードを保有および利用するケースの2つのパターンに類別されると推測されます。

必要なクレジットカードとは?

クレジットカードは持ちたくない…と考えていても、先述のように生活の場面によっては必要になることも身の回りに増えています。また、節約ツールとしても見逃すことはできないクレジットカードを持たないというのももったいないものです。

とはいえ、「お得」という言葉につられて、いたずらにクレジットカードを多数枚保有しても、結局は各クレジットカードの特典をなかなか使いこなせずにタンスへしまわれてしまうのでは意味がありません。

総合調査の結果を一つの目安として、4枚以上、クレジットカードを保有している場合は、本当に必要なカードであるかどうかを改めて吟味してもよいのではないでしょうか。

 

まずは、何のためにクレジットカードを利用するのか、自分なりの目的(公共料金決済目的、○○スーパーでの節約目的、ゴルフ代専用利用目的、ガソリン代節約目的、等々)をはっきりさせることからはじめましょう。


その吟味によって、必要なカードと必要ではないカードが自ずと見えてきますよ。

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