【 2009年 第 7 回 】長期的視点で考えてみる(3) 長期的視点
恩田 雅之(オンダ マサユキ)⇒プロフィール
選挙に行かない若い有権者
7/5静岡知事選、7/12東京都議会選挙が予定されています。コラムが掲載される時点では既に結果が出ています。また、衆院解散・総選挙に向けて選挙運動が開始されているかもしれません。
若い有権者の方からは「支持する政策や政党がないので選挙には行かない」といった意見をニュース番組の街頭インタビューで目にします。もったいない話だと思います。
以下、「人口構成」と「投票率」をみながら「支持する政策や政党がないという」ことを解消する方法を考えてみたいと思います。
* 人口に関しては、総務省統計局(平成19年10月1日現在)の推計を参照。
* 投票率は、財団法人 明るい選挙推進協会の資料から抜粋(衆議院選挙 前3回分)。
「支持する政策や政党がない」を解消する方法
20代~40代と50代以降で人口比は、47:53になります。
人口推計が平成19年で選挙年度が平成12年、15年、17年の投票率なので大まかな比較になりますが、投票した人の人口比を20代~40代と50代以降計算してみますと、平成12年は 40:60、平成15年は 39:61、平成17年は 42:58になります
政治家は選挙に勝つことを目標に政権公約を作成します。上記のように20代~40代の有権者より50代以上の有権者の投票率が高くなっています。そのため、当選するためには投票率が高い年代層に向けてアピールできる政権公約が必要になります。
高齢者の方向けの政策や政権公約の比重が高くなるのは、20代~40代の有権者に比べて投票所に足を運ぶ人が多い為だと考えますと、20代~40代の有権者がより多く投票所に足を運び、前回の選挙よりも投票率を上げれば、政治家も20代~40代の有権者に向けた政策や政権公約の必要性を感じるでしょう。
無党派層として有権者としての存在感を増す
支持する政策や政党が出てくるまで投票所に足を運ばないで待つという選択もありますが、政策により支持政党を変更する無党派層として投票所に足を運び、有権者としての存在感を増すことで自分達が支持できる政策や政権公約を作成させるという行動の仕方もあるように思います。
選挙の当落は票の数で決まるという基本的なことを考えますと、有権者の方が政治家のように、一票の重み、存在感をより敏感に感じ取ることで、閉塞感のある世の中の流れが大きく変わるきっかけになるような気がします。
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