【 2009年 第 7 回】夏のボーナス、あなたはどう使う? トピックス
當舎 緑 (トウシャ ミドリ)⇒プロフィール
資産のリバランス
「資産をリバランスする」という言葉、ご存知ですか?
給料だけでは収入の増えない中で、副業に手を広げて、一攫千金を夢見る-これ自体は、大変前向きな発想だと思います。あくまでも本業に支障をきたさない限りですが。
ただ、資産運用を始めるにあたって、「儲けたい」という意気込みが強すぎると、いざ、今回の金融危機のように軒並み資産価値が下がった場合に、塩漬け状態になる方も多いのです。「しばらくは、見たくない」という気持ちでしょう。
そんな中で、ぜひ活用していただきたいのが「リバランス」という考え方です。
全体の資産を眺めた場合に、下落率が著しいものとそれほどではないものがあるはずです。
その中でも、今の下落率はすごいものの、これまでの動きを見てみると許容範囲と言え、しばらく様子を見る価値のある資産もあるでしょうが、そうでないのならば、その商品に投資する人がどんどん減り、資産価値は下がる一方になります。
こんな資産の「足切り」をし、損得を確定するのです。一番いいのは、エクセルで資産の表を作成しておくことです。
最初に、3分の1は、「安定運用」。3分の1は「ちょっと投資」。残りを外貨などの「国外の資産」と自分で決めたのであれば、定期的にこの円グラフの割合が崩れていないのかのチエックをしてみましょう。もし、崩れているのなら、資産配分が元通りになるよう、資産を整理するー不況の今こそ、大事な作業です。
ためるだけでなくちょっとレジャーもいれてみましょう
せっかくのボーナス。いつもより少なくても、貯めるだけでは、はりきって働いた甲斐がありませんよね。がんばって働いた「ご褒美」を味わって、これからまた頑張って働くためにも、ぜひ、ボーナスの中から、レジャーを計画してみてください。
我が家のレジャーは家族5人ということで、まともに行こうとすると結構お金がかかります。そのために、いろいろ工夫しているのですが、いくつか、ご紹介してみましょう。
まず、株主優待を使うという方法があります。インターネットのオークションで株主優待券を落札するのですが、ものによっては、20周年記念など、お得な時期に発行される株主優待券があります。
普通の株主優待では、宿泊料金20%くらいのところが、4人で19800円の宿泊料金で、温泉の入湯券が付いていたこともあります。遊園地も、パスポート50%で購入可能という株主優待であれば、オークション出品者に送料を支払っても、まだ、お得感はあるものです。
次に、旅行の日付だけを考えておいて、直前に宿泊できる宿のバーゲン情報を比較しながら前1週間を過ごす方法です。宿側の「空室にしたままではもったいない」という気持ちを利用しますので、お盆やお正月などの、皆がレジャーに行く時期には使えない方法ですが、混雑していない宿に泊まるというのは、VIP気分を味わう意味で、お勧めの方法です。
いかがでしょうか。赤字補てんでボーナスを残すのもいいのですが、ちょっとレジャーをいれることで、その後の「節約」も気合が入るのではないでしょうか。
住宅ローンの見直しも
最後に、ボーナスをもらった時に、必ず見直しをしていただきたいものは、住宅ローンです。「今は、ちゃんと返済できているから」という油断は禁物です。
基本は、「早めに返す」ことです。「元利均等方式」という方法で、住宅ローンを借りている場合、最初に支払っているのは、ほとんどが利息です。実際、手数料もありますので、メリットがあるかどうかはケースバイケースですが、投機的な資産運用をするよりも、住宅ローンの「繰り上げ」「借換」は、非常に有効な資産運用方法だと言えます。
その他、もし、住宅ローンの返済でボーナス払いを多くしているのならば、これを機会に、ボーナス払いから毎月払いの返済額を増やすなどの方法も考えられます。
ボーナスが減ったとしても、今後の住宅ローンの支払いを考える「いいきっかけ」になったと前向きに考えていきたいものです。
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