【 2009年 第 18 回 】家計簿管理にひと工夫、どうすればいい?お金の運用、どうすればいい? 相談コラム
宮崎 洋子(ミヤザキ ヨウコ)⇒プロフィール
- 相談者
Jさん(熊本市在住)
- 家族構成
本人50歳パート 夫50歳会社員 長女24歳アルバイト - 相談内容
家計簿をつけ始めて約3年。ただつけるだけで、読み返した事がないため、問題点がわかりません。よりよい家計簿にするために、気をつけるべきことを教えてください。
また、近いうちに証券会社から、約300万円のまとまったお金が戻って来る予定です。株を買おうか、どこに預けようかと迷っています。どう運用すれば良いかアドバイスをお願いします。 - 収支表
- 回答
家計簿をつけ始めてから3年目というJさん。「継続は力なり」の言葉通り現在家計は黒字に推移しています。特に大きな出費は見当たりませんが、ここでもうひと工夫が必要です。
ご主人の収入からJさんの手元に渡される金額は毎月一定という事ですが、ご主人の給料から天引きされる生命保険料や社内預金の管理は、どうされているのでしょうか?また、毎月、貯蓄に定額を繰り入れられていますが、その残高やお金の行き場所などは、どのように管理されていますか?
家計簿を付ける目的のひとつは「何にいくら使ったか?」と言うことを明確にして、できるだけ不必要な出費を抑え「どのくらいの余裕があるか?」ということを見極めてお金を貯める目的を定める事です。そこに家計簿をつける楽しみもあろうかと言うものですね。今後は、その月の「お金の流れ」を把握して、振り返る事を楽しみにされてはいかがでしょうか?
さて、気になるのは家計簿にあるクレジット返済についてです。返済期間や現在の残高がわからないのですが、もし、定額貯金をされているのであれば、その金額をクレジット返済に充てて少しでも早く返してしまいましょう。
借金を残したままで、貯蓄をしているのは「本末転倒」といえないでしょうか?
返済を優先させる事が大事です。証券会社から戻って来ると言う300万円についても、同様のことが言えます。運用を考えられるより、現在の返済を優先させてください。その上で、残りのお金をどうするか考えましょう。
運用の考え方として大切なのは「このお金は将来いつ頃必要になるか?」と言うことからです。10年以上使わないお金なのか、5年以内に必要なお金なのか、あるいは「老後資金」「マイホーム資金」など使い道が決まっているお金なのか等によって運用の方法も違ってくると思います。短期間に必要なお金を、長期間で運用しても目的にあっているとはいえないですね。
期間を決め、いくらかに増やす事を目標に運用するお金なのか、短期間に必要になるので大きなリスクは負わないようにするお金なのか等、目的に応じた運用を心掛けてください。現在の貯蓄も、この考え方で使い方を見直されてはいかがでしょうか?Jさんのこれからの家計管理に期待しています。
このコラムは、熊本日日新聞(2004年4月~2005年3月)に掲載された「家計CHECK」を加筆修正したモノです。
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