【 2009年 第11回 】あこがれのフランスパン フランス気分
横川 由里(ヨコカワ ユリ)⇒プロフィール
フランス人の朝食はフランスパン
フランス人の一日の始まりはフランスパン、そしてコーヒー。ほかの物は、ほとんど食べません。
フランスパンは、バゲットという名前で日本のパンより長く1メートルくらい、太さは7センチくらいです。
これにバターやジャムをつけて食べるのです。
やわらかくしたいときは、カフェ・オ・レやエスプレッソに浸して食べます。
「あれっ クロワッサンは?」
クロワッサンは高いので、滅多に朝は食べません。クロワッサン(三日月)とバゲット(棒)の値段は大体同じで100円くらいです。クロワッサンだと1人分にもならないけど、バゲットなら3~4人分の朝ごはんがまかなえます。
ところでお箸のこともバゲットといいます。きっと細長いからだと思いますが、ちょっと不思議。バゲットよりも太いフランスパンは、パンといいます。このパンを1本だけ買うときは「アン・パン シル・ヴ・プレ」「あんぱん?」
そうです、「パンを1本ください」
フランスパンの種類
ではバゲットより細いパンは、フィセル(糸)と呼んでいます。フランスパンのカリカリな皮が好きな人はフィセル、フワフワな中身が好きな人はパン、ふつうは真ん中をとってバゲット。
もちろん長いパンだけではありません。まん丸の田舎パン(パン・ド・カンパーニュ)やマッシュルーム型(シャンピニオン)に、日本でもよく見かけるベーコンが中に入っている麦の穂型のエピ、フランスではベーコンは入っていませんが。
パン屋さんの朝は早い
パン屋さんの朝(?)は早く、3時くらいから仕事をはじめて、6時前にはクロワッサンやバゲットを店頭に並べます。
だって、早くしないとみんなが朝ごはんを食べられないでしょ。
前の日にパンを買っておくようなことはせずに、毎日パン屋さんへ行きます。
パン屋さんはお菓子やケーキも作っています。
軍隊でも、フランス軍には必ずパン屋さんが同行します。
というより軍人がパン屋さん?パン屋さんが軍隊に勤めている?いずれにせよ「パンがなければ、戦はできぬ!」
フレンチトースト
フランスパンはすぐ固くなってしまうので、何日かすると食べられません。
そこで、フレンチトースト。フランス語ではパン・ペルデュー(PAIN PERDU:失われたパン)といいます。
硬くて食べられないから、卵と牛乳、お砂糖で柔らかくしてフライパンで焼いて食べたのが始まりです。
おいしいフランスパンを食べるワン・ポイント・アドバイス
パンを買ったら、すぐに小さく切り、備え付けのビニールへ入れて、冷凍庫へ。食べるときには、自然解凍します。
こうすると焼きたてのフランスパンがいつでも食べられます。
早く食べたいからといって、オーブントースターで焼いてはいけませんよ。
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