【2010年 第2回 】20~30代女性のマネープラン 女性の投資
鈴木 暁子⇒ プロフィール
20~30代のあなたが、貯蓄もせずにお金をあるだけ使うというのは賛成できませんが、「老後のことまで想像して」というのもなかなか難しいことですよね。今回は20~30代のマネープランについて考えてみましょう。
20~30代といえば、仕事に恋愛、結婚に子育てなど、まさに女性のライフステージの中でも最初の転換期となる世代です。ライフスタイルの多様さも、男女雇用均等法が始まった頃に比べ、目を見張るものがありますよね。
未婚・既婚を問わず自分自身で収入を得る途を作っておくことはとても大切です。今後のライフプランをいくらでも変えられるチャンスがあり、資産形成をしていく時間も十分あるこの世代は、柔軟性のあるマネープランを検討しましょう。
①まずは100万円を目標に!
皆さんは、今現在きちんと貯蓄の習慣ができていますか?20~30代ですと、まだまとまった額の貯蓄ができていない人もいるでしょう。しかし今からスタートすれば、時間を味方にじっくり貯めていくことができますので、この時期に頑張って貯蓄体質の家計を作っておきましょう。
まずは目標100万円です。現実問題として、やはりある程度の元手がないと、運用がしにくいのも事実。また不思議なことに、10万円くらいですと、1万2万程度を何回かで使ってしまいがちですが、100万円というような単位になると、逆に手をつけにくい気持ちになるのです。ここまでくるとしめたもの。貯蓄ペースは上がっていくはずです。
貯蓄が苦手な人も、強制的に積み立ててくれる商品を利用して確実に貯めていきましょう。
②時間を味方に!
資産には、使いたい時にすぐに引き出せる「換金性」、大きな収益は期待できないが、確実に増やしていく「確実性」、リスクを取りながら収益を狙っていく「収益性」など、それぞれの性質のバランスを取りながら貯めていくことが重要です。
その場合、20代~30代は資産形成する時間が何十年とあるので、多少リスクを取ってでも、高齢期世代に比べ収益性の高い金融商品の割合を高めることも可能です。
また、毎月2万円ずつの積み立てを30歳からスタートしたとすると、60歳までに720万円。1%の複利運用で約840万円、3%では何と1,165万円にもなります。これを50歳からの10年間で実現しようとすると、3%で運用しても毎月11万円以上の積み立てをしなければなりません。資産形成をしていく上で、“時間”というものがいかに大きな味方になるかおわかりでしょう。スタートが早いにこしたことはないのです。
③運用も大事だけど、収入力アップも必要
資産形成のポイントを、効率よい運用をイメージする人が多いですが、この世代では金融商品に投資するだけでなく自分自身に投資し、資格取得やスキルアップを!
“運用”は少なからずリスクを伴うもの。必要な資産を、運用以前に収入で準備できる力をつけることも、この世代でやっておくべきことのひとつです。そもそも収入を得るということはノーリスク。収入力をアップさせることで、逆に無理のない効率的な運用がしやすくなるのです。
④実はこれが一番大事かも!?
現在は、「この中からどうやって選ぶの!?」と思うくらい多くの金融商品が世に出ていますよね。名前すら知らないものもたくさんあるでしょう。でも今は定期預金に預けっぱなしで増やしていくことはできない時代。
またここ数年、確定拠出年金といって、企業年金も自分で運用していかなくてはならないタイプの制度を採用する企業も多くなっています。皆さんの世代は、運用を避けて通ることはできないと覚悟してください。
運用は“運を用いる”と書きますが、運任せということではありません。そのためには勉強が必要。専門用語や数字が出てきてイヤになってしまわないよう、このコラムではできるだけかみくだいて、わかりやすく楽しくお伝えしていきますので、マネーセンスを磨いていってくださいね!
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