【2010年 第3回 】40~50代女性のマネープラン 女性の投資
鈴木 暁子⇒ プロフィール
支出を抑えることが大切
40~50代前半にかけては、教育費や住宅ローンの負担でもっとも家計管理が厳しくなります。多くの世帯ではこの時期の年間収支がマイナスになることも少なくありません。このご時世では、ご主人の収入アップも難しいので、やはり支出を抑えることが大切です。
ただし「とにかく節約」という気持ちで何でもかんでも抑えるということはおすすめしません。
そもそも節約することを“我慢”と思ってしまったら長続きはしません。あなた1人が悪者になってしまわないよう、できれば家族で協力しあう体制を作ってみては?
ご主人はご主人なりに、お子さんはお子さんなりに、どうしても譲れない部分もあるはずです。各自の価値観を尊重するという意味でも、各自に目標を作ってもらうと良いでしょう。そして達成が続けば、たまには家族で外食して互いの努力に乾杯もアリですよ。
過ごし方の提案
そして私がもうひとつご提案したいのが、この時期の過ごし方。
毎日ご主人やお子さんのサポートに奮闘している頑張り屋さんのあなたには、自分のココロとオサイフを豊かにすることもぜひ実践してほしいと思います。
もし外出が可能な環境であるなら、パートなどで社会復帰!家計への貢献になることはもちろんですが、自分の力で収入を得られる術を持つということは、あなたにとって大きな自信と安心をもたらしてくれます。また社会と接していることで、アンテナが敏感になるのです。
たとえばスーパーで働いていると、モノが品薄になったり、値上がりするとすぐに気づくはずです。そして新聞やニュースでその原因を知ることで、“経済の動き”と肌で感じる“結果”がリンクしますよね。経済というと難しい学問と思うかもしれませんが、経済の動きが生活に与える影響を真っ先に実感できるのは主婦なのです!
だからこそ、そのような情報に敏感になって家計の防衛に生かしていきましょう。
しっかり収入を得ること
また、扶養の範囲にこだわらずに働ける環境にあるならば、しっかり収入を得ることをおすすめします。家計は世帯収入(夫婦の収入を合算する)として考え、扶養からはずれたとしても、社会保険料を払ったとしても、最終的に世帯の収入がアップすることを選択したほうが賢明です。
現状の家計改善はもちろん、もし厚生年金に加入できれば、あなた自身の老齢厚生年金を少しでも増やすことができます。老後資金はお子さんが独立してからが最後の貯め時になりますが、可能であれば少しでも早くから準備してほしいと思います。
資格取得やスキルアップ
また、働くことが難しい環境のあなたであれば、自宅で家事の合間に勉強しましょう。いずれ仕事をしたいと思っているのであれば、環境が整った時にはすぐに行動を起こせるよう、資格取得やスキルアップのための種まきは「今は不自由だわ」と思うこの時期に。
仕事を視野に入れない人も勉強するべきことはいくらでもあります。たとえば保険証券の読み方。自分の加入している保険証券をきちんと理解できている人は、多くはありません。じっくり勉強すれば、保障内容が適正かどうか疑問に思う人もいるはず。
しっかり保障の見直しにつなげましょう。
買い物やちょっとした外出時にもアンテナを張って!金融機関のポスターやチラシを見れば、金利が上がっているか下がっているか、今オトクな金利の商品がどれかというようなこともわかります。
このようにちょっとした意識改革で、“家族のため”、“生活のため”ではなく、あなた自身の知識やココロを豊かにし、収入アップや支出カットというオサイフにも嬉しい効果を見つけて、近い将来訪れるセカンドライフへの準備を進めていってください。
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